情緒不安定とは、イライラや不安などによって気持ちが安定していないことをいいます。特に、憂うつで沈むような気持ちと攻撃的な言動といったせわしない感情の起伏によって、他人から情緒不安定と言われたり、自分で情緒不安定だと感じたりすることが多いでしょう。このように、情緒不安定かもしれないと感じたときは、多くの精神疾患や症候群、原因が考えられます。代表的なものが以下になります。
・双極性障害(躁うつ病)では、抑うつ状態と高揚状態が繰り返しあらわれます。
・情緒不安定性パーソナリティ障害とも呼ばれる境界性パーソナリティ障害では、人格の不統合、人に見捨てられることに対する激しい感情、逸脱行為、解離症状など、精神的に不安定と見られるような症状が長期的にあらわれます。
・女性はPMS(月経前症候群)によりほとんどの月経前に気持ちが不安定になったり、閉経前後には更年期障害というホルモンバランスの乱れによる精神的な不調をきたしたりしやすくなります。
・不規則な生活や大きなストレスにより、自律神経(内臓などのはたらきを調整する神経)に乱れが生じて、感情の起伏が大きくなったり、イライラしたり、悲しくないのに涙が出るなどの症状が見られやすくなります。自律神経のバランスが崩れて、心身に症状が見られる状態を自律神経失調症といいます。
・感情の抑揚が激しく、生活に支障をきたしている
・感情的に行動してしまい、他人に指摘される
・涙が止まらなくなったり、体が疲れたりする
このようなことでお悩みではないですか?
「情緒不安定」と一言でいっても、長期的なものからストレス性のものまで様々な原因が考えられます。他人から指摘されたり、心身に異変が起こっていると感じられるときには、自分で勝手に原因を特定するのではなく、心療内科などで診断を受けるようにしましょう。精神的な(神経系の)病が併発していたり、思いもしなかった原因が見つかったりすることがあります。
少なからず、規則正しい生活を心掛け、休んだり誰かと話をしたりすることによって、自律神経の乱れによる情緒不安定を抑える効果が期待できます。カウンセリングでは、情緒不安定に陥りやすい自身の考え方や環境、行動について見直すことができます。具体的な出来事に対する対処法の習得や、自身の深いところにある根本的な原因について、ぜひうららか相談室のカウンセラーと一緒に考えてみませんか?