愛着形成によって子どもは親のことを、無条件で自分を受け入れてくれる存在と認識し、安全な心の拠り所があるからこそ、新しい環境に挑戦したり、自立心が育ったりしていきます。しかし、虐待などが原因で、子どもが親や養育者との間に安心感や信頼関係を築けていなかった場合、就学期以降の対人関係やアイデンティティ形成に問題を抱えやすくなります。これを愛着障害といいます。
愛着障害は、他人と極端に距離を取ろうとする「反応性アタッチメント障害」と、知らない人でもかまわず甘えてしまう「脱抑制型愛着障害」に分けられます。ともに、養育者に甘えることができないために、上記のような傾向が見られ、共通して意地が強く、わがままになると考えられています。
また、大人になっても愛着障害の症状が続く場合、他人との距離感、特に自身の子どもやパートナーに対しての接し方が分からなかったり、感情的・消極的であるためにうつ病やパーソナリティ障害などの原因になったりすることもあります。
・子どもが目を合わせようとせず、愛着障害なのではと思う
・大人の愛着障害を克服して、対人関係を改善したい
5歳までの親の接し方によって愛着スタイルが左右されることから、時間が経って諦めてしまったり、ひどく後悔してしまったりすることがありますが、就学期以降に抱える愛着障害であっても、カウンセリングや周囲の協力によって徐々に克服していくことができます。
子どもと大人に共通して言えることですが、親密なやり取りができる人間関係を認識することが愛着障害の克服につながります。
個人によって様々ですが、大きく以下のような特徴があります。
・極端に依存的または回避型の対人関係
・自分に自信がない、自己肯定感が低い
・怒りや不安の感情をコントロールするのが難しい
・親から子どもへと繰り返す「世代間連鎖」が起こりやすい
愛着障害の克服には、通常のカウンセリングだけでなく、認知行動療法や、様々なトラウマセラピーが用いられることも多いです。
はい、可能です。うららか相談室では、東京の他にも、埼玉・神奈川・大阪など、対面で愛着障害のカウンセリングを受けることができるカウンセラーが多数登録しております。対面相談可能なカウンセラーはこちらよりご確認いただけます。
例えば、以下のようなことが挙げられます。
・過去について話をすることで、カウンセラーと一緒に整理して捉えなおす
・生きづらさについて話をすることで、考え方のクセや人間関係のパターンなどに気づく
・自分について話をすることで、自分と向き合い、受け入れ、自分らしさを取り戻す
・1人で抱え込んできた悩みを話すことで、気分がすっきりとしてストレスを軽減する
愛着障害などの診断名がついていなくても、もちろんカウンセリングは受けられます。