がんと診断された患者本人は、ショックを受け、大きな不安やひどい落ち込みが見られます。がんと診断された患者の家族も、ショックだったり受け入れられなかったりするでしょう。自身の気持ちの整理がつかないこともさることながら、治療費や仕事などの現実的な問題に悩まされ、患者本人をどのようにサポートするべきかも見当がつかないことが多くあります。
がん治療中の患者は、不安やストレスに対処するために、感情が行動に現れたり、家族との接し方が変わったりするでしょう。そうしたときに家族も戸惑いを隠せないで、当人にどう接していいか分からなくなることがあります。
また、がんについての不確かな情報に振り回されたり、慣れない環境に身が置かれたりすることで、家族も相当なストレスを抱え込むことになります。
がん治療は長い期間に及ぶと考えられます。治療期間中に、患者の家族がストレスによって不調に陥ったり、患者本人に優しく接することができずに悔んだりすることが少なくありません。まずは、サポートにあたる側もしっかりと不安に思っていることなどを整理して、がんについての理解を深めるようにしましょう。その際に、なるべく医師や専門家に相談して、余計な情報に惑わされないようにすることが大切です。また、治療期間中のストレスをため込まないようにするために家族自身もケアを行うように心がけてください。患者本人に対しては、できるだけいつも通りの接し方で、余裕をもって話を聞いてあげるようにしましょう。
カウンセリングを活用することで、自身のストレスコントロールやメンタルヘルスケアにつながるだけでなく、患者本人の気持ちも考えながら、どのように接していくのがいいか相談をすることができます。