前提として、少なからず嘘をつかない人はいないということは理解しておきましょう。子どもは特によく嘘をつくものです。特に、幼少期には、現実と空想・映像などの区別ができておらず、結果的に嘘とみなされる場合もあります。
ただ、嘘をつく頻度が多かったり、分かりにくい嘘をつくようになると、子どもが虚言癖になるのではと不安に思うことがあるのではないでしょうか。
まず、一般的に用いられる「虚言癖」についてですが、こちらは基本的に病気ではありません。診断名ではなく、嘘をつくという行動・思考が、得たいものを得るための癖になってしまっている状態のことですので、どうして嘘が癖になっているのかという原因と、欲求を満たすために嘘をつく以外の手段を考えることができれば、直すことが可能です。ただ、およそ青年期以降は一部の精神疾患の症状として著しい虚言が見られる場合もあります。詳しくは虚言癖についてを参考にしてみてください。
子どもが嘘をつく原因は、大きく以下のものが挙げられます
1.怒られることが怖いため
2.周りの関心を引くため
3.嘘がばれなかったことを成功体験として認識しているため
ほとんどが、大人の関わり方を工夫することで改善していくことができると考えられます。例えば、怒られることが怖いためによく嘘をつくようになっている場合には、日常の叱り方や教育の仕方について見直してみましょう。
・子どもの嘘をやめさせたい
・子どもが嘘ばかりつく、虚言癖なのではないかと思う
このようなことでお悩みではないですか。
子どもがよく嘘をつく原因は様々な環境や体験が複雑に関係している場合があります。子どもとしっかり向き合わなければ、嘘をつく原因が分からず、嘘をつかないようにするにはどうすればいいか考えることが難しいでしょう。親が子どもの嘘に対して、感情的になっていたり、子どもにとって負担になるような矯正を強いてしまう場合もあります。子育てについての相談をうけてきた臨床心理士に具体的に悩みを相談したり、ビデオで親子カウンセリングを受けたりして、冷静に子どもとの関係や子どもの気持ちを再度見つめていけるといいでしょう。