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  1. 自己顕示欲が強い人の特徴は?原因、抑え方、対処法

自己顕示欲が強い人の特徴は?原因、抑え方、対処法

更新日 2024.11.21
自身の性格・能力
うららか相談室

みなさんは、「自己顕示欲」に対してどのようなイメージがありますか?

主にSNSの投稿などで、「あの人って、自己顕示欲の塊だよね。」とか「もしかして私って自己顕示欲が強いかも。」なんてネガティブに感じたことはないでしょうか。

今回の記事では、自己顕示欲とは何者なのか、原因やうまく付き合う方法をご紹介します。

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目次

- 自己顕示欲とは?

- 自己顕示欲が強い人の特徴は?

- 自己顕示欲が現れる原因とは?

- 承認欲求との違いは?

- 自己顕示欲を持つのは悪いこと?

- 自己顕示欲の克服方法

- 自己顕示欲の強い人との付き合い方・対処法

 

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自己顕示欲とは?

自己顕示欲は、周りの人から注目されて、認められたい欲求のことを指します。

 

「自己顕示」という言葉には、「自分の存在を目立たせ際立たせること」「自分を実際以上の人物であるかのように見せること」といった意味があります。つまり自己顕示欲とは、この自己顕示を実現したいという欲求であり、「周囲に自分の存在を示して、注目を浴びたい!」と思うことです。(実用日本語表現辞典 参照)


例えば、インスタグラムでセルフィー(自撮り)ばかりを載せていたり、ブランド物の写真をたくさん載せていたり、友人との会話で自分を大きく見せるために少し盛って話したり、会社での業績を大げさに話したりする等のことが挙げられます。


最近の若者は自己顕示欲が強いと言われることもありますが、これは、SNSにおける可視化が進んでいることが主な原因と考えられます。実は、自己顕示欲は昔から誰しもが持っている欲求なのです。そのため、変に自己顕示欲に対して嫌悪感を覚える必要はないでしょう。

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自己顕示欲が強い人の特徴は?

誰しもが持っている自己顕示欲ですが、強い欲求を持っている人には以下の特徴が見られます。

 

・目立ちたがり屋だと言われることが多い

・自分が目立つためにはなりふり構わない

・個性的なファッションや趣味をアピールする

・人が目立っているのを見ると嫉妬してしまう

・自分が話題の中心でないと拗ねる

・つい虚栄を張ってしまう

・上から目線のアドバイスをする

・出世欲が強い

・上司の前でも自分の意思表示をする

・「私は」を主語にして話すことが多い

 

他にもいくつかの行動パターンがありますが、他人よりも優れていることを示すために相手に対して権威的、否定的になる人もいるでしょう。加えて、他人とは違う自分をアピールすることで目立とうとする人もいます。注目を浴びることで周囲に認めてもらったり、自信を満たすために、自分の存在をアピールしているのです。

 

自己顕示欲が現れる原因とは?

自己顕示欲の強い人は一見すると、自信に溢れて輝いて見えるかもしれません。しかし実際は、現状と理想のギャップから自己顕示欲が現れます。もっと自分はできるんだという野心や未来への情熱の現れだったり、様々なコンプレックスを抱えていたり、今の自分に自信がない、承認欲求が強すぎる場合などが考えられます。つまり、自己顕示欲は自己の成長過程で見られる欲求でもあるのです。


目立つことで周囲からの注目を集めて「自分は注目を浴びるような存在だ」と価値を認めてもらおうとしますが、たしかにこれは若者にありがちな感情です。というのも、若くして頭角を表していたり、実績があることは実際には珍しいことだからです。「若気の至り」も一種の自己顕示欲の現れなのかもしれませんね。


承認欲求との違いは?

自己顕示欲と似ている言葉に承認欲求がありますが、「他人から認められたい」という性質においては共通する部分があります。しかし、自己顕示欲は「自分を表現したい、すごい自分に注目して欲しい」という積極的な自己主張をする欲求だとすると、承認欲求は「自分自身を受け入れて欲しい、評価して欲しい」と思う受動的な欲求だと言えるでしょう。例えば、承認欲求が強い場合は、人から拒否されることを恐れ、発言を控えたり、本当の自分を出せなかったり、過度な要求にも応じてしまうといったようなケースが見受けられます。このように、自己顕示欲と承認欲求は反対の特徴があると言えるのかもしれません。

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自己顕示欲を持つのは悪いこと?

ここまで自己顕示欲の特徴を見てきましたが、自己顕示欲を持つことは当たり前で、悪いことではありません。

先ほど「若気の至り」が一種の自己顕示欲だと言いましたが、自己顕示欲は実力をつけていく上で必要な成長過程でもあるのです。良し悪しで判断するのではなく、成長過程における現象だと思っておくと良いかもしれません。また欲求は自然に沸き起こるものなので、変に嫌悪感を持って押さえ込むよりも、引き出して満たす方がより健康的で幸福になるとも言われています。


活用の仕方によっては大いにプラスに働くので、味方につけることを意識してもらうのが良いかと思います。会社や日常でも、自己顕示欲を味方につけていたらいつの間にか一目置かれる存在になっていた、なんていうこともあり得る話です。例えば、交渉や議論の場で自分の意思表示ができることは重要ですし、会社でも評価されます。そして、常に自分の見られ方や目立つことを意識しているからこそ、自他へのブランディングやプレゼンテーションに活かすこともできます。他にも、目立つことで活躍できる世界に身を置くこともおすすめです。インフルエンサーやモデル、デザイナー、歌手、芸人等は、個性や才能が注目されるほど人気に繋がり、自己表現ができることは大きなメリットになります。


しかし、あまりにも自己顕示欲が強いと自尊心に問題を抱えた「自己愛性パーソナリティー障害」の可能性があります。自己顕示欲が本人に大きな苦痛をもたらしている、他人に迷惑をかけている、日常生活に支障をきたしている、などのことがある場合は、精神科やカウンセリングに相談してみることをおすすめします。

自己顕示欲の克服方法

もし自己顕示欲を克服したいと悩んでいるのであれば、以下のことを試してみるのも良いでしょう。


・自分は存在しているだけで価値があると信じる

・実力は後からついてくると信じる

・自分で自分を認めてあげる

・自分が誇れることをする

・自分の話と人の話の比重を変えてみる

・自分を俯瞰する癖をつける


自己顕示欲が強い人は、他人が自分をどう見ているかを意識しすぎていたり、すごい自分でないと認めてもらえない、と思い込んでいる傾向が強いです。まずは今の自分でも価値があると信じることや、自分で自分を認めてあげることを意識してみると良いでしょう。また、主語が「私は」「私が」ばかりだなと感じたら、「あなたは」を増やしてみたり、自分の話をするよりも意識して相手の話を聞くようにしてみることもおすすめです。自己顕示欲が強い人は、基本的に自分への関心が強いです。自分を俯瞰する癖をつけることで、自分を上手くコントロールできるようになり、欲求に振り回されることが少なくなることでしょう。

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自己顕示欲の強い人との付き合い方・対処法

この記事をお読みの人の中には、自己顕示欲が強い人との付き合い方に困っている人もいるかもしれませんね。自己顕示欲が強いことは、ここまでに説明してきたとおり、それ自体は悪いことではありません。特に若手は自己顕示欲が強くて当たり前なので、職場の上司などは悪者にするのではなく、若手の野心や主張をうまく活かしていけるとお互いにより良い関係性を築くことができると思います。自己顕示欲が強い同僚や部下の影響で、自分の主張がうまく伝えられずにストレスが溜まっているという場合は、以下の記事で説明したアサーションを使ったコミュニケーションも参考にしてみてください。

アサーションを使ったコミュニケーションの実践方法とは?


おわりに

自己顕示欲について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。自己顕示欲は、特に最近では悪いことのように扱われがちですが、自分の欲求や主張を無理に抑える方に持って行ってしまうと、ストレスを溜め込み、心身に悪い影響を与えることにもなりかねません。自分の感情を前向きな方向に生かし、自己成長につなげていけると良いと思います。

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このコラムを書いた人
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