人付き合いが苦手な人の特徴や原因・克服する方法は？
学生生活や職場、プライベートなどで、人付き合いが苦手でも人と関わる必要がある場面は日常生活に多くあります。そこで今回は、人付き合いに苦手意識がある方が今日から実践できるような苦手克服の方法やヒントをご紹介します。
目次
- おわりに
人付き合いが苦手な人の特徴
人付き合いが苦手な人にはどのような特徴があるのでしょうか？人付き合いが苦手な人に多く見受けられる主な特徴を見ていきましょう。
１．繊細で疲れやすい
顔色や声色といった言外の部分から相手の感情を読み取りやすい繊細な人は、誰かと一緒にいると気を遣うことが多くなるため、ストレスがたまりやすくなります。その場では楽しいと感じていても、あとで疲れがどっと出てしまうことがあります。
２．雑談が苦手で会話が続かない
目的のない雑談やゴールがない会話が苦手な人は、他人とのコミュニケーションをとる際に、緊張したり不安を抱きやすくなります。相手の話に対してどう反応したら良いのかを慎重に考えるとすぐに言葉が出てこないため、会話が続かなかったり、会話中に沈黙してしまうことがあります。
３．相手の些細な言動で気分を害する
差し障りのない会話や一定期間の人付き合いを楽しむことができても、付き合いが長くなると相手の些細な言動で気分を害しやすい人は、長期的な人間関係を築いていくことが難しく、孤立してしまう場合があります。
４．マメに連絡をやりとりするのが苦手
他人とのつながりができてもマメなやりとりが苦手で、自ら連絡を断ってしまう人は、相手から誤解されやすく、安定した人付き合いを維持することが難しくなる場合があります。
５．他人を信じられず疑ってしまう
「自分は嫌われているのではないか」などと疑いやすい人は、親しくなった相手に対して過度に依存したり、関係性が悪くなることを恐れて自ら相手と距離を置いたりしやすくなります。相手と親しい関係になるほど、不安や恐れを抱いてしまうこともあります。
人付き合いが苦手な人の特徴は上記以外にも個人により様々ですが、「新しく人付き合いを始める段階において苦手意識を持っているのか」または「人付き合いを長期的に維持していくことに苦手意識を持っているのか」といったように、人付き合いのどの場面を自分が苦手としているのかを考えていくと、原因と対策が見えてきやすくなるでしょう。
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人付き合いが苦手になる原因
続いては、前述した「人付き合いが苦手な人の特徴１～５」になる原因として考えられることについて見ていきましょう。
１．繊細で疲れやすい原因
繊細で疲れやすいのは、以下のようなことが原因かもしれません。
- 生まれつき繊細な気質を持っている
- 人から激しく怒られたり注意されたりといった経験がネガティブな印象として記憶に残っていて、それをまた繰り返したくないという思いが強い
こうした方は他人と関わるときに「相手の気分を損ねないように」「相手に嫌われないように」と気を遣って、自分の感情や意見を抑制してしまうことがあります。このような気質や背景が、人付き合いにおける過度な気遣いや我慢を増加させ、ストレスが原因で疲れてしまいやすくなります。
２．雑談が苦手で会話が続かない原因
雑談が苦手で会話が続かないのは、以下のようなことが原因かもしれません。
- 雑談の最中に、自分も何か発言しなければいけないという義務感を持っている
- 他人の話に対して抽象的なリアクションをすることが苦手で、「良い・悪い」「同意・反対」といった白黒はっきりとした意見を伝えてしまう
こうしたことで、雑談にストレスを感じたり、「会話のキャッチボールが続かない」「自分の発言で会話を終わらせてしまう」などの経験を繰り返しては自信を無くしたりして、人付き合いに苦手意識を持つことがあります。
３．相手の些細な言動で気分を害する
相手の些細な言動で気分を害するのは、以下のようなことが原因かもしれません。
- 「自分は親切にしたから、相手から親切にしてもらいたい」などのように、相手に見返りを求めている
- 「自分は〇〇してあげたのに、自分に同じことをしてくれないのはおかしい」などのように、「人付き合いはこうあるべき」といった固定観念がある
こうした方は相手に期待しやすく、期待にそぐわないことがあると落胆して、結果的に１人でいることを選んでしまう場合があります。
４．マメに連絡をやりとりするのが苦手な原因
マメに連絡をやりとりするのが苦手なのは、気分の浮き沈みが大きく、人付き合いへの意欲が変化しやすいことが原因かもしれません。
他人との関わり方や、態度、言動が変わりやすい人は、人付き合いの仕方にムラができやすいため、相手から理解されにくかったり誤解されやすかったりと、長期的な人付き合いを維持するのが難しくなることがあります。
５．他人を信じられず疑ってしまう原因
他人を疑ってしまうのは、過去に大切な人から裏切られたり、信頼していた人に嘘をつかれたりといったように、人付き合いの中で大きなショックを受けた経験があることが原因かもしれません。
そのような出来事が再び起こることを回避したいという気持ちがあると、他人を信じられず、相手との関係を構築していくことに消極的になる場合があります。
人付き合いに苦手意識を持つ原因は様々ですが、原因が不明確という方は、過去の出来事を振り返ってみると、苦手意識を持つきっかけに気づき、前に進むヒントが見つけられることも多いです。
人付き合いが苦手な人はHSPかも
人付き合いが苦手な人の中には、HSP気質の方がおられるかもしれません。
HSPとは、Highly Sensitive Personの略称で、人一倍繊細な人という意味を持ちます。HSP気質のある方は、些細なことに気づきやすく情報を深く処理する特徴があるため、想像力や洞察力に富み、共感する能力が高い傾向がある一方で、非HSPの方よりもストレスを感じて圧倒されやすいといった傾向があります。このため、相手の気持ちをよく理解して、他人から好かれるような円滑なコミュニケーションができても、相手に気を遣うことが多く、人付き合いに疲れやすいという特徴があります。
HSPに該当するのかについては、以下の記事で詳しくご紹介していますので、参考にしてみてください。
・HSPを知っていますか？繊細で敏感すぎる人が疲れないための方法について
HSP気質の方に合う人付き合いの方法などは、カウンセリングでもご相談していただけますので、お気軽にお声かけください。
また、人付き合いが苦手と感じる方の中には、発達障害をお持ちの方や養育環境が影響している方も少なくありません。長年人付き合いに悩んでいる方や人付き合いが苦手な原因が分からずに悩んでおられる方はお気軽にお声かけください。お話をお伺いしていく中で、人付き合いが苦手となっている原因をご一緒に探し、克服に向けて歩んでいきましょう。
カウンセリングを通じて、自身の内面とじっくり向き合ってみませんか？
うららか相談室では、あなたの「変わりたい」という気持ちを、臨床心理士などの専門家がしっかりとサポートさせていただきます。
疲れない人付き合いをするコツ・克服方法
続いては、前述した「人付き合いが苦手になる原因１～５」を克服していく方法を見ていきましょう。
１．「繊細で疲れやすい」傾向がある方
繊細で疲れやすい方は、誰にも嫌われないようにするのではなく、自分の素直な感情や意見を少しずつ人に伝えて、自分自身の意思を尊重する練習をしていくことが大切です。
繊細な気質の方は、感情の起伏が激しい人や鋭い口調の人に圧倒されやすい傾向があるため、そのような人とはできるだけ距離を置くようにするのも良いでしょう。また、不特定多数の人と関わらなければいけない場面でも疲弊してしまいやすいので、そのような予定がある前日はしっかりと１人でリラックスする時間を確保して、エネルギーを溜めておくことも大切です。
２．「雑談が苦手で会話が続かない」傾向がある方
雑談は会議などとは異なり、自分の意見や判断を求められていない場面もたくさんありますので、雑談が苦手な方は、発言することよりも相手の話を傾聴する意識を持ってみると良いでしょう。「そうなんですね」「そのようなことがあったのですね」というように、相手の話への興味を示していくと、話し手も心地よく、聞き手も雑談をリラックスして楽しめるようになるはずです。
３．「相手の些細な言動で気分を害する」傾向がある方
些細なことで気分を害しやすく、相手への過度な期待や人付き合いへの固定観念があれば、一度その考え方を取り除いたうえで人付き合いをしてみると、前向きな気づきがあるかもしれません。人付き合いをする際には、「こうしたい」「こうあるべき」といった期待や予測をせずに、相手とやり取りをする中で自然な流れに身を任せてみたり、先のことを考えずに目の前の人と「今」を楽しく心地よく過ごすために何ができるかを意識したりすると良いでしょう。
４．「マメに連絡をやりとりするのが苦手」な傾向がある方
マメな連絡が苦手な方は、どのような人付き合いが自分に合っているのか、ストレスが少なく心地よいのかを一度考えてみるのが良いかもしれません。また、気分に浮き沈みがある原因を見つけて気分を安定させることで、人付き合いも自然と安定していくと考えられます。
５．「他人を信じられず疑ってしまう」傾向がある方
「仲が良かったはずの友達に自分の陰口を言われていた」「突然、グループの輪から外された」などといったように、他人を信頼できなくなる原因となった出来事を経験している方は、その出来事によって抑圧された自分の感情や他人に求めていたものを知ることで、異なる視点から過去の出来事を捉えなおしてみることができて、今後の人付き合いへの対策を考えられるようになることがあります。他人からまた裏切られたり友達を失ったりする未来を恐れるのではなく、今に意識を集中することができるようになると、不安は軽減して、人付き合いを楽しめるようになってくるでしょう。
※トラウマに対する不安の大きい方は、自分で無理に過去を思い出そうとせず、専門家と一緒に適切な対策を行うことをお勧めします。
苦手な人との付き合い方
人付き合いは、お互いに興味を持ち合うことができて、双方が心地よいと思える関係性でないと、一方の人が我慢をしたり辛い思いをしたりする窮屈な関係になってしまいかねません。苦手な人がいる場合、職場で関わりがあるのかプライベートの関係なのかによっても対策は変わってきますが、いずれにせよその人と適切な距離を保つことが大切でしょう。職場のクライアントなどのように、相手のことが苦手でも業務上は関わらなければならないという場合には、同僚に相談したりするなどして１人で抱え込まず、他者の助言をもらうことも良いでしょう。プライベートの関係で苦手な人がいる場合は、いきなり連絡を断つなどするとトラブルに巻き込まれる可能性があるかもしれませんので、徐々に距離をとることを意識していくと良いかと思います。
おわりに
人付き合いに苦手意識を持つ原因は人それぞれです。自分がどのような人付き合いを求めているのかを一度考え直してみることで、自分に合う心地よい人付き合いのスタイルを見つけていきたいものです。
＜参考文献＞
人付き合いの苦手を克服！人間関係が良くなる心理学的アドバイス
https://psychology-navi.com/2019/10/04/hitodukiai/ (2021-04-26参照)
人付き合いが苦手な人の特徴と原因、克服する方法とは？人付き合いをやめるのもアリ？
https://eigobu.jp/magazine/hitodukiai (2021-04-26参照)
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