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  1. 夫婦喧嘩ばかりで疲れた。子どもへの悪影響と長引く夫婦喧嘩の解決方法

夫婦喧嘩ばかりで疲れた。子どもへの悪影響と長引く夫婦喧嘩の解決方法

毎日のように続く夫婦喧嘩は、お互いの心身をすり減らします。無視しあう夫婦やどちらか一方が強すぎて相手をやり込めてしまう夫婦も問題ですが、激しく言い合いが続く夫婦も、夫婦関係を保つことに疲れ切ってしまいます。

そして、お子さんの前で大声で喧嘩することは、「大好きなお父さんとお母さんが喧嘩している、どうしよう」と悩ませたり、恐がらせたりすることでお子さんの心にも深い傷を与えます。

自分のことを分かってほしい、思いを伝え合いたい、と考えているのに、ついつい感情的になってうまく伝えられなくなることは誰にでもあります。一方的に自分の意見を伝えるのではなく、夫婦で建設的な話し合いを行い、よりよい家庭にするにはどうしたらいいのでしょうか。ここでは、夫婦喧嘩の影響や原因、対処法などを考えていきますので、参考にして頂ければ幸いです。

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目次

- 夫婦喧嘩がもたらす夫婦への悪影響

- 夫婦喧嘩がもたらす子どもへの悪影響

- 夫婦喧嘩ばかりになる原因

- 長引く夫婦喧嘩の解決方法

- おわりに

夫婦喧嘩がもたらす夫婦への悪影響


恋愛関係にあるときと違って、結婚をすると「こんな人だと思わなかった」「思い描いていた結婚生活と違う」といったように、一緒に長い時間を過ごすことで相手の思わぬ一面が見えてくることもたくさんあります。夫婦喧嘩の多くは、家事や育児、経済的な負担、親の介護など、家庭の問題についての価値観や考え方の違いなどによって引き起こされています。日頃の不満が大きくなると、ストレスに耐え切れず、ある日突然爆発してしまい、激しい夫婦喧嘩になりやすいです。

激しい夫婦喧嘩では、興奮して相手を攻撃するような言葉をぶつけたり、大きな声で怒鳴ってしまったりすることがあるかもしれません。激しい夫婦喧嘩はお互いを傷つけるばかりでメリットがなく、怒りや憎しみばかりが心に残るでしょう。そして、気持ちの切り替えがうまくできないと、毎日パートナーの顔を見るたびに怒りや憎しみを抱き、それが長引くとストレスがたまって精神的な不調を抱えやすくなります。そのように精神的に不安定なときや激しい怒りに満ちているときは、冷静な判断能力や感覚が鈍って、楽しい、嬉しい、などのプラスの感情を抱くことが困難になりやすいです。せっかくの人生を怒りや憎しみで過ごしてしまうのはもったいないですし、イライラしていることで、いつもならしないような失敗をしたり、感情が顔つきにあらわれて、同僚や友人など、夫婦喧嘩とは関係のない人にまで不機嫌に思われてしまったりすることがあるでしょう。

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悩みを抱える人との対話をベースに、精神分析や心理療法を使って問題の解決をサポートする「こころの専門家」です。


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夫婦喧嘩がもたらす子どもへの悪影響


夫婦喧嘩が激しく、頻繁に起こると、子どもにストレス反応がみられることがあります。特に、大声で怒鳴っている場合は、子どもが恐怖心を抱いて、トラウマのようになりやすいと考えられています。マルトリートメント(虐待やネグレクトだけでなく他の様々な関わりを含んだ不適切な養育のこと)を脳科学の視点から研究している友田明美医師によると、「夫婦間の暴力よりも、怒声や暴言目撃など激しい言い争いのほうが、子どもの脳にダメージを与える」ことが分かっています。また、夫婦喧嘩がお子さんに与える影響は大人になっても続くことがあります。大きな音や声が苦手になったり、過剰に反応してしまったりすることに長く苦しむ人もいます(「児童虐待(マルトリートメント)と精神科医療関係者とのかかわりについて」の内容を要約)。

いつもは優しいパパとママが喧嘩しているのは、子どもにとって衝撃的なことです。喧嘩が続くと親の顔つきも常に怒っているような表情になりやすく、お子さんたちにも「ママ、なんで不機嫌なの?」と怖がられてしまいます。子どもにとって安全な場所であるはずの家族に対して恐怖の感情を抱くと、大好きな父親と母親への信頼関係や愛情もゆらぎやすくなります。子どもは、大好きなお父さん、お母さんには仲良くしていてほしいと思っているものです。

相手と対立しながら子どもの前では仲良くするのは難しいということもありますが、せめて大声で喧嘩する、いつまでも不機嫌な顔で怒っている、パートナーの悪口を子どもの前で言い続ける、ということはやめましょう。


激しい夫婦喧嘩をしてしまう方へ

以下の「暴言チェックリスト」を用いて、福井大学とハーバード大学がアメリカ人の家庭を対象に調査を行ったところ、合計スコアが40点以上だった子どもの脳の一部が委縮していることが確認されたとのことです。

どのような言動が子どもに悪影響を及ぼすのか、参考までに載せておきます。


暴言チェックリスト

質問:父親(母親)が母親(父親)に対して行った暴言について

①父親(母親)が母親(父親)に対して、叱りましたか?
②父親(母親)が母親(父親)に対して、大声をあげましたか?
③父親(母親)が母親(父親)に対して、ののしりましたか?
④父親(母親)が母親(父親)に対して、行ったことを責めましたか?
⑤父親(母親)が母親(父親)に対して、はずかしめましたか?
⑥父親(母親)が母親(父親)に対して、危害を加えると脅かしましたか?
⑦父親(母親)が母親(父親)に対して、気分を悪くするような悪口を言いましたか?
⑧父親(母親)が母親(父親)に対して、ばかで、行動が幼稚だと言いましたか?
⑨父親(母親)が母親(父親)に対して、行わなかった行為について責めましたか?
⑩父親(母親)が母親(父親)に対して、人前でばかにしたり、恥をかかせたりしましたか?
⑪父親(母親)が母親(父親)に対して、批判しましたか?
⑫父親(母親)が母親(父親)に対して、明らかな理由なしにヒステリックにどなりつけましたか?
⑬父親(母親)が母親(父親)に対して、無能で価値のない人間だと言いましたか?
⑭父親(母親)が母親(父親)に対して、無能で価値のない人間だと感じさせるようなことを言いましたか?
⑮父親(母親)が母親(父親)に対して、声を荒らげましたか?


以上の項目を、以下の「子どもがどれくらいの頻度で聞いていたか?」という指標に合わせて0~7点でチェックし、合計点数を計算します。

1度もない・・・0点、

2年に1回・・・1点

1年に1回・・・2点

1年に2~3回・・・3点

毎月・・・4点

毎週・・・5点

週に2~3回・・・6点

毎日・・・7点


チェックリストから、どのような言動が子どもに悪影響を与えるのかを参考にして、改善できるところを夫婦で話し合いましょう。子どもの前での態度をお互いに自覚し、改められるように意識してみて下さい。

夫婦喧嘩ばかりで疲れた方へ

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夫婦喧嘩ばかりになる原因

1.自分の意見ばかり言い、相手の話を聞かない

相手の視点を持たず、自分の意見を通そうとすることで夫婦間の衝突が起きることが考えられます。例えば、話を途中で遮ったり、「でも、それは」とすぐに言い返したりすることで、相手は批判されたと感じ、険悪な雰囲気になることがあります。


2.話し合いをもつ機会が不足している

多くの夫婦喧嘩の原因は、言いたいことをお互いに我慢している、どちらかが家事などの負担の大きさを不満に思っている、などといったことが挙げられ、夫婦での話し合いが不足していることが考えられます。仕事や育児が忙しく、話し合いを持つ時間がないと、お互いの意見を確認しあう機会が少なくなるため、夫婦間の溝は深くなりやすいです。日頃から心の中で思っていた不満がストレスに耐え切れずに爆発し、喧嘩に発展してしまうことがあります。


3.どちらかの負担が大きいと感じることがある場合

夫婦どちらかの負担が大きい場合、負担を抱えているほうの人は不満を抱えやすくなります。共働きの夫婦の場合は特に、家事、育児、介護などの負担が公平でないと思うことが多いでしょう。例えば、働きながら子育てをする妻は「私ばかり家事も育児も仕事もしているのに、夫は家で何もしない」などと不満を持つ場合があります。しかし、「あなたは仕事だけで楽だね」と言われているそんな夫も、本人の立場からすると、帰りも遅く、責任の重い役職についていて、これ以上頑張れない、などといった悩みを抱えていることもあると思います。このように、お互いの負担を把握できていないために、夫婦の役割分担が不公平だと感じていることがあります。


4.教育方針や将来設計について価値観が違う

育ってきた環境も違う夫婦が、最初から全く同じ価値観を持っていることはありませんが、お互いが話し合うことで価値観が似てくることもあります。しかし反対に、もともとの価値観が大きく違う場合は、話し合うたびに溝が深まることもあります。子育てへの協力、家事への態度、子どもの進路などの教育方針で衝突し、夫婦喧嘩に発展することも多いです。これは、根本的な考え方の違いが大きいので、両者が歩み寄らないと難しい問題です。

また、お子さんがかかわる問題、例えば、習い事や塾選び、中学受験をするかしないか、進路や職業の選択などであれば、お子さんの気持ちを確認しながら進める必要がありますが、それについても「親が進路をしっかり決めてやらないとダメ!」と、子どもの気持ちをあまり考えない方針を崩さない人もいます。

このように、自分の信じた価値観が正しい!絶対だ!という思いこみが強い相手だと、夫婦だけの話し合いでは解決しにくくなります。

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長引く夫婦喧嘩の解決方法

1.相手の立場を考えて話を聞く

相手の立場を考えて話を最後まできちんと聞き、それに対して異論がある場合は、例えば、「仕事が忙しいのはよくわかるけれど、私も子どもに手がかかって、家事まで手が回らないことを分かってほしい」などと、相手の意見を肯定しつつ、自分の言いたいことを伝えてみましょう。


2.日々の不満や悩みを話す習慣をもつ

日頃の不満や悩みは、こまめに話し合うようにしましょう。お互い仕事などで忙しく、時間がなくても、昼休みにメールで伝えるなどの工夫はできます。小さな不満でもため込みすぎると、気づかないうちに相手への不信感が募り、ストレスとなってイライラしてしまいやすくなります。「相手から分かってもらえるかな」と悩んで不満を話さないままでいるのではなく、夫婦で話をする時間を持つようにしましょう。


3.家事、育児、介護などの夫婦の役割分担を決める

家事、育児、介護は、妻の負担になるケースも多いですが、その具体的な内容が夫には見えにくいということも喧嘩の原因になります。家事等の大変さをわかってもらうためにも、実際にしていることのリストを作成し、夫婦で役割分担を決めましょう。

育児も細分化し、例えば、保育園の送迎やお風呂は夫、寝かしつけや身支度は妻、などといったような分担表を目に見えるところに作ったり、祖父母の協力を得て保育園の送迎をお願いしたりするなど、負担軽減を図る工夫をしましょう。


4.夫婦で話がまとまらない場合は、専門家の介入を考える

お子さんの進路などの教育方針がかみ合わない、家庭の役割分担ができない、夫婦の価値観が合わず話し合っても解決に至らない、話し合い自体が成り立たない、などの問題があるようなら、専門機関に介入してもらうと客観的な視点が得られやすくなります。喧嘩になる話題により、相談先も異なることがありますが、第三者の意見も参考にすると、夫婦だけで話し合うよりスムーズになります。例えば、進路などの問題であれば、学校の進路担当の先生やスクールカウンセラーに相談するのもいいでしょう。

家庭問題を外部に相談するなんて恥ずかしい、と思う方もいるかもしれません。しかし、夫婦喧嘩は、前述したように、夫婦関係にもお子さんにも悪い影響を与えることに加えて、家庭内だけで問題を抱えやすくなります。また、第三者でないと、気が付かない視点もあります。

信頼できる親戚の方や仲裁してくれる知人がいるのであれば、相談してみるのもいいと思いますが、場合によっては、かえって混乱してしまう、どちらかが悪者になってしまうこともあります。そのようなことを考えると、専門家に相談できるのが好ましいでしょう。カウンセラーなどに相談して、夫婦関係をよくするためのアドバイスをもらうのもいいと思います。18歳までのお子さんがいる家庭であれば、市町村の児童家庭支援センターの心理士や児童福祉課の児童福祉司に相談することができます。

夫婦のうちのどちらかが悪いということではなく、公平な目で見てもらうことが大事です。夫婦喧嘩で専門家の力を借りるなんて、と思わずに、お互いの意見を受け入れ、早急に家族関係を修復するために、勇気を出して専門家に相談してみましょう。

おわりに

感情的になっているときは、自分のことだけで精一杯になりますよね。前述したように、夫婦喧嘩をすることで得られるものは悪い影響ばかりです。本当は温かい家庭を築きたい、喧嘩ばかりの毎日は嫌だ、と思うなら、夫婦間で生産的な話し合いができるよう、第三者や専門家の介入を考えるなど、早めに行動を起こしましょう。

夫婦喧嘩を見ているお子さんは何も言わなくても、喧嘩を見るのは嫌だ、と思っているでしょう。激しい夫婦喧嘩を日常的に行う夫婦の子どもは、その生育環境が影響し、大人になって同じような夫婦関係を築きやすいとされています。たとえ、自分自身も夫婦仲の悪い両親に育てられた記憶があり、その影響が強く出ている場合でも、今すぐ、世代間連鎖を断ち切ろう、と勇気をもって行動して下さい。

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参考にしたもの

・友田明美「児童虐待(マルトリートメント)と精神科医療関係者とのかかわりについて−虐待の脳科学からみえてきたこと−」(2020-04-13 作成)

https://www.e-rapport.jp/view/004/ (2021-04-08 参照)

・夫婦げんかで子どもの脳が危ない!? 「暴言チェックリスト」 - 記事 - NHK クローズアップ現代+

https://www.nhk.or.jp/gendai/kiji/067/ (2021-04-08 参照)

夫婦カウンセリング対応のカウンセラー
このコラムを書いた人
精神保健福祉士・社会福祉士
救急病院の医療ソーシャルワーカーとして、うつに悩む方や、不登校・長期の引きこもり、障害のあるお子さんの悩みなど、様々なケースに出会い、早期に専門職が関わる必要性を感じてきた。子育てやモラハラなどの家庭内の問題など、様々なお悩みの相談に携わっている。
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