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  1. 自律神経失調症とは?症状と原因、治し方について

自律神経失調症とは?症状と原因、治し方について

更新日 2022.12.28
健康・メンタルヘルス・気分
うららか相談室

体とこころの不調の原因として、自律神経失調症というものがあります。医師から、自律神経失調症だと思われるので、薬を飲んで休んだほうがいい、生活習慣に気をつけてください、と言われたことがある人も少なくないように思われます。では、自律神経失調症とは一体どのようなものなのでしょうか。

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目次

- 自律神経失調症とは

- 自律神経とは

- 自律神経とストレスの関係

- 自律神経失調症の症状

- 自律神経失調症になる原因

- 自律神経失調症の治し方

- まとめ

自律神経失調症とは

自律神経失調症とは、様々な身体機能の調整を行う「自律神経」のバランスが乱れることで、身体や精神に不調があらわれることをいいます。自律神経失調症は病名ではなく、自律神経のバランスの乱れている状態をあらわす言葉です。自律神経失調症は、身体の一部が痛くなったり、やる気が出なくなったりと症状は様々で、他の原因を持つ病気との線引きが難しいのが特徴です。自律神経失調症について理解するためには、まず「自律神経」のはたらきについて知る必要があります。

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自律神経とは

自律神経とは、私たちが意図していなくても一人一人の中で24時間はたらく神経のことです。例えば、暑いときには汗をかいたり、体内の水分量が減ったときには喉が渇いたりしますが、それは自分で意識して行なっているわけではありませんよね。

自律神経は、交感神経副交感神経の2つがあります。交感神経は日中に活発になって、血液量を増やして心身を活動的にする役割があります。副交感神経は夜に活発になって、こころと身体をリラックスさせる役割があります。この2つがそれぞれバランスをとりながら循環器系、消化系、呼吸系などの活動を調整しますが、生活習慣が乱れたり、ストレスがたまると、自律神経のバランスが乱れ、身体に様々な不調が出てきてしまいます。

自律神経とストレスの関係

自律神経は、ストレスと深い関係を持っています。例えば、歩いていたら目の前に突然大きな野良犬が現れたとしましょう。噛みつかれるのではないか、襲われるのではないかと思うとドキドキして、身体に緊張がはしりますよね。リラックスして眠くなるということはないでしょう。身体はいつでも逃げ出せるように、筋肉に栄養を送ろうと血圧を上げます。素早い判断ができるよう、集中力は高くなります。多くの酸素を取り込むために、呼吸は早くなり、心臓はドキドキするでしょう。

このように、危険を感じてストレスがかかると、交感神経が優位になり、血圧が変化したり脳のはたらきが活発になったりします。この例におけるストレスは、一時的なものであるので問題はないですが、長期的に強いストレスがかかり続けてしまうとどうでしょう。長く交感神経が刺激された状態が続き、自律神経のバランスが崩れ、副交感神経がうまくはたらかなくなるため、身体が休まらない、気持ちが落ち着かないといったことに陥りやすくなります。

自律神経失調症の症状

自律神経失調症が引き起こす症状は人によって様々ですが、よくある症状として以下のようなものが挙げられます。


◇身体的な不調

めまい / 立ちくらみ / 頭痛 / 微熱 / しびれ / 涙が止まらない / 体がだるい / 疲れがとれない / 動悸 / 息切れ / 寒気 / 発汗 / 眠気 / 不眠 / 腹痛 / 吐き気 / 貧血 / 下痢 / 生理不順 など


◇精神的な不調

やる気が出ない / 不安 / イライラ / 集中力の低下 / 焦燥感 / 悲しくなる / 憂うつ / 自信がなくなる / 気持ちが不安定になる など


数日程度であれば、ちょっとした不調で済ませてしまうようなものも多いですが、不調が1か月以上続いている、思い当たる原因がない、お互いに関連のなさそうな複数の症状が重なっているといった場合、不調の原因は自律神経失調症の可能性があります。

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自律神経失調症になる原因

自律神経失調症になる原因は大きく分けて、精神的なストレスと、身体的なストレスが挙げられます。


精神的なストレスには、仕事のプレッシャー、人間関係のいざこざ、子育てで自分の時間がない、恋愛が思うようにいかない、といったことがあるでしょう。人によって「どのようなことがストレスになるか」は異なります。また、ストレスにうまく対処できる人もいれば、症状があらわれるまでストレスに気がつかない人もいます。人と比べて、「自分は頑張っていない」「もっと大変な人もいる」と思い、自分が対処できないほどのストレスを抱えると、自律神経失調症に陥りやすくなります。


身体的なストレスには、生活習慣の乱れや寝不足、光や音、栄養の偏った食事、カフェイン、飲酒、喫煙などが挙げられます。食事の時間や睡眠のリズムが乱れると、自律神経はいつが朝でいつが夜なのかを認識しづらくなります。遮光カーテンを閉め切って一日家で過ごしていたり、夜になってもテレビやパソコン、スマホの強い光をずっと見ていたりすることも同様の混乱を招きます。活動時には交感神経が、睡眠時には副交感神経が優位になる自律神経が、昼か夜かを認識できないようになると、今は活動するときなのか休むときなのか分からなくなり、それぞれで適切なはたらきがされず、不眠をはじめとした様々な症状があらわれます。

また、カフェインや飲酒・喫煙は交感神経を半ば強制的に刺激する作用があるため、自律神経にとって悪影響になることがあります。コーヒーを飲むと目が覚めるのは、カフェインが交感神経を刺激しているためです。


自律神経失調症の治し方

自律神経失調症が引き起こす身体症状は様々で、その一つ一つに適切な治療法があります。例えば頭痛があれば、その症状を抑える薬を飲んだりよく休んだりすることで症状が解消されるでしょう。

また、休んだり生活習慣を整えたりすることを前提とせずに、自律神経に作用する薬が処方されることは考えづらいです。うつ病や不安障害で、ストレスを取り除いても自律神経が安定しないという場合には、グランダキシンといった自律神経調整薬や抗不安剤が処方されることもあります。しかし、自律神経の乱れを引き起こした原因を改善させることができるのであれば、ストレスの原因を取り除いたり生活習慣を整えたりする「環境の調整」を行うことで、自律神経失調症を治して、今後の予防につなげます。

その上で、自律神経失調症に効果的なこととして、以下のようなことが挙げられます。


◇就寝の2時間前になったらスマホやテレビ、パソコンは見ない

交感神経への刺激を減らすことができて、寝つきが良くなり、睡眠リズムを整えることができます。


◇朝起きたら日光を浴びる

朝日を浴びることで体内時計がリセットされ、朝に交感神経が優位になり、夜になるにつれて副交感神経が優位になるようなリズムが作られやすくなります。


◇ぬるめのお風呂に入る。

36~38℃程度で身体をあたためると、副交感神経が優位になって、心身を休めることができます。逆に42℃以上の高温では交感神経が刺激されるといわれています。


症状が比較的軽く、仕事や育児などでこれ以上ストレスを抱えないようにするのが難しいという方は、せめてストレスをうまく発散できるようにしましょう。なるべく睡眠をとって、趣味の時間を作ったり、友達に話を聞いてもらったりするのもいいでしょう。気軽に話せる相手がいない場合は、カウンセリングを活用するのもおすすめです。オンラインカウンセリングは自宅からでも受けられるので、忙しい方や外出が難しい方でも利用しやすいです。また、カウンセリング内で、ストレスを抱えやすい自分の考え方の癖に気づくことによって、うまくストレスに対処できる考え方を取り入れることができるかもしれません。

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まとめ

自律神経失調症は、症状や原因が分かりにくいため、病院に行くタイミングがなかったり、周りから見ても軽い体調不良と思われやすく、一人で悩んでしまう方も多いです。

ただ、自律神経失調症と一人で判断することはおすすめできません。うつ病などの精神疾患の症状や兆候として、自律神経失調症が考えられるためです。何科で診てもらうのがいいか、ということですが、心療内科が専門になります。ただし、身体的な症状が強い場合は、一度内科で診てもらって、紹介されたら心療内科に行くのもいいでしょう。精神的な不調を感じる場合は、精神科(神経科、精神神経科、メンタルクリニック、も同じです)で診てもらっても問題ありません。

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このコラムを書いた人
オンラインカウンセリングうららか相談室運営スタッフ
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