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  1. 適応障害とは?症状と治療法、うつ病との違いについて

適応障害とは?症状と治療法、うつ病との違いについて

公開日 2020.06.26
健康・メンタルヘルス・気分
うららか相談室

みなさんは、「適応障害」を知っていますか?

現代は「ストレス社会」といわれています。2015年には中規模以上の職場でのストレスチェックが義務づけられ、「適応障害」という言葉をよく耳にすることがあったのではないでしょうか。

「わたしは大丈夫」と思っている方でも、目に見えないストレスの危険性を理解し、ストレスに適応する方法やストレスをためこまない工夫を知って、ストレス性障害の予防をしていくことが大切です。特に、就職や結婚などのライフイベントで環境が変わった方に注意してほしい適応障害。

今回の記事では、適応障害とは何なのか、うつ病との違いや対処法、予防法についてご紹介します。

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目次

- 適応障害とは

- 適応障害のサイン・症状

- 適応障害とうつ病の違い

- 適応障害の治療法

- 適応障害かなと思ったら

- ストレスをためないためにできること

- おわりに

適応障害とは

適応障害とは、社会生活上の特定のストレスに対する苦痛や行動が、一般的に考えられている以上に強くあらわれ、仕事や学業、家庭などの日常生活に支障をきたす、ストレス性障害の一つです。

例えば

  • 職場での異動をきっかけに、無断欠勤をするようになった
  • クラスが替わってから、登校時に動悸が止まらない
  • 結婚後、家で何をしていても憂うつで楽しくない
  • 失恋後、外出が億劫になり、ひきこもるようになった

などといったケースは適応障害の可能性があります。


このような、人間関係や失敗体験などといった、心理的な障害を引き起こす環境や出来事を「ストレス因」といいます。

同じくストレス因関連障害のPTSD(心的外傷後ストレス障害)は災害や事件、事故などをストレス因とするのに対して、

適応障害は誰しも経験しうるような身近な環境がストレス因となるのが特徴です。

そして、通常はストレス因がなくなれば、適応障害は速やかに改善されます。

「適応障害」という名前ゆえ誤解されやすいですが、当事者の適応能力が低いということではありません。また、症状の特徴から、「怠け」や「甘え」といわれることがありますが、決してそんなことはありません。

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適応障害のサイン・症状

適応障害の症状は人によって様々です。

誰もがストレスを感じた時には、心理的な変化がおこり、言動に表れたりすることがありますが、適応障害では、これが通常より長い時間にわたって続いたり、極端な形であらわれるという特徴があります。



  • 心理的な症状

不安、絶望、怒り、緊張、焦燥感、意欲低下、涙もろい、など


  • 身体的な症状

動悸、吐き気、頭痛、倦怠感、腹痛、めまい、など


  • 行動に現れる症状

起床困難、欠勤や遅刻、集中力の低下、過剰な飲酒、逸脱行為、など


子どもの場合は、赤ちゃん言葉や指しゃぶりなどの「赤ちゃん返り」をする症状もあります。

また、適応障害の症状は、ストレス因の発生から3カ月以内に始まり、ストレス因がなくなった後6カ月以上続くことはありません

適応障害とうつ病の違い

適応障害がうつ病と異なるところは

  • 問題となっていた出来事が解決すると、症状が見られなくなる
  • 時と場合によって元気でいられることもある

という点です。

ただし、適応障害を放置すると、うつ病に発展することがあります。

うつ病になってしまうと、環境が変わっても気分が晴れず、興味関心の喪失など、症状が深刻化します。適応障害の治療以上のことをしなければいけなくなり、いっそう気力と時間がかかるため、早めに治療を行うことが望ましいです。

適応障害の治療法

適応障害の治療法は人によって異なるため、専門家による適切なアドバイスが必要ですが、大きくは以下の方法で治療が行われます。また、心理状態が特に不安定な場合は、気持ちを抑えるために薬物療法が施されることもあります。


◆ストレス因を取り除く

休職や夫婦の別居など、環境自体を切り離すことは治療の1つの方法です。

そこから徐々に環境に適応していったり、完全に離れる決断をしたりすることになります。

例えば、「ただ何もせずに休職したあと、急な復職をする」ということをすると、「休職していた後ろめたさも加わって、よりしんどい環境を作ってしまう」ことになりかねません。


◆ストレス因に適応する力を高める

自分の意志では変えられない環境がストレス因であったり、上記のストレス因を取り除く方法がとれない場合は、自身が考え方や行動を変えていくことによって、うまく適応していくという治療法があります。

例えば、ストレス因となるものの捉え方を修正し、客観的に気分をコントロールできるよう行動を変える認知行動療法や、ストレス因や症状そのものを解決してしまう方法などがあります。

また、カウンセリングなどによって気持ちを整理するだけで、ストレスが軽減され、治癒に向かう場合もあります。

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適応障害かなと思ったら

適応障害は適切な治療を受ければ、必ず治ります。一人で決めつけて、適切でない方法をとることは、あまりお勧めできません。事情があり、すぐに専門家のアドバイスを受けられない場合でも、周囲にサポートしてもらったり、大きなリスクを伴わない形で、ストレスの軽減を図ることは可能です。


ストレス因がどこにあるのかは人それぞれですが、例えば

  • 夫婦生活の中で、「1日1時間、誰にも干渉されない自由な時間」を決めておく
  • 趣味などに打ち込むことで、ストレス因となる事柄について考える時間を減らす
  • どうしても残業がある場合は、可能であればカフェや自宅などでおこなうようにする

といったことが有効であるかもしれません。

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ストレスをためないためにできること

誰もが適応障害になりうるストレス社会で、日ごろからなるべくストレスをためないように工夫をすることが大切です


◆適度に休憩をとる

無理をせず、睡眠時間や自分の時間を確保しましょう。適度な休憩を取ると、勉強や仕事の効率もアップします。1日の中で、意識的に時間を決めて休憩時間をつくってしまうのも1つの方法です。


◆外出や運動、趣味などで気分転換をする

1つのことに集中しすぎたり、常に同じ空間にいるとストレスがたまります。散歩やランニング、音楽を聴くなどして、リフレッシュしましょう。


◆家族や友人、あるいはカウンセラーを活用し、悩みを相談する習慣をつける

ひとりでくよくよ考えるのではなく、適切な相手に相談しましょう。不調はなくても、カウンセリングによって定期的に気持ちの整理をするのは、とても有用な手段です。


◆さまざまな人との関わりを持つ

限られた人間関係に固執するのではなく、多くの人との関りを持つことで、人づきあいのストレスや悩みが分散されます。無理のない程度に、少しずつ意識して日々を過ごしてみてはいかがでしょうか。


◆身体的なストレスを減らす

体の不調によって、ストレスを溜めることがないようにしましょう。マッサージや、負担にならない程度の軽い運動、生活習慣や食事内容の見直し、なども効果的です。

おわりに

適応障害は周囲の人々の正しい理解が必要です。もし身の回りで、ストレスをひとり抱えて辛そうにしている人がいるのであれば、話を聴くなどのサポートをしながら、専門家に相談をするという選択肢も提示してあげてください。

ストレスをため込まないためにできることは、比較的気軽に始められるものが多くあります。心の不調がなくても、予防のため、快適な生活を送るために、ぜひ積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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参考サイト

適応障害|早稲田大学人間科学部教授 野村 忍 http://www.fuanclinic.com/byouki/vol_35c.htm

適応障害とは(症状・原因・治療など)|ドクターズ・ファイル https://doctorsfile.jp/medication/348/

このコラムを書いた人
オンラインカウンセリングうららか相談室運営スタッフ
うららか相談室スタッフ
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