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  1. 気分が落ち込む「抑うつ状態」とうつ病の違いとは?

気分が落ち込む「抑うつ状態」とうつ病の違いとは?

更新日 2022.12.08
健康・メンタルヘルス・気分
うららか相談室

なんとなく気分が落ち込む、なぜか気分が晴れなくて、毎朝仕事に行く前に涙が出る、家に帰ってもプライベートの時間を楽しむことができない、そのようにお悩みではないですか。

気分が落ち込む原因がよく分からないままでいると、原因がはっきりしないこと自体がストレスになりますし、「もしかして、うつ病なのではないか」と気になりますよね。

では、気分が落ち込む状態と、うつ病との違いは何でしょうか。また、うつ病だった場合、症状や治療法はどのようなものがあるのでしょうか。

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目次

- 抑うつ状態とうつ病の違い

- うつ病の症状

- うつ病になる原因

- うつ病になりやすい人の特徴

- うつ病のセルフチェック方法

- うつ病の治療法

- まとめ

抑うつ状態とうつ病の違い

気分が落ち込む日が続くと、「もしかして、自分はうつ病なのではないか」と気になってきますよね。気分が落ち込むことを一般的に「抑うつ状態」あるいは「抑うつ気分」といいますが、気分が落ち込む「抑うつ状態」と「うつ病」はどのように違うのでしょうか。

まず、「抑うつ気分」は正確には、気持ちの落ち込みが強く、何もやる気がなくなったり、体がだるくなったりする症状のことをいいます。これは、単に「抑うつ」と呼ぶこともあります。

そして、強い抑うつ気分などの症状が、一日中ほとんどの場面で見られる期間が長く続くと、「うつ病」と診断されます。

つまり、本来の「抑うつ状態」はうつ病に見られる症状の1つであり、「うつ病」は休んだり自分の好きなことをしたりしても気分の落ち込みが回復しない状態であるのに対して、一般的な「抑うつ状態」は、「一時的なものであるかもしれないけれど、気分の落ち込みが見られる」「気分が落ち込んでやる気がなくなったけれど、自分の好きなことをすればまたやる気が出るかもしれない」といった場合にも使われることがあるということになります。

また、複雑な原因によって陥るうつ病に対して、一般的な抑うつ状態は原因がはっきりしていることも多くあります。なお、抑うつ状態を症状とする精神疾患はうつ病だけではありません。

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うつ病の症状

では、うつ病の症状にはどのようなことが挙げられるのでしょうか。こころの症状と身体の症状に分けて見ていきましょう。


◇こころの症状

こころの症状として顕著に表れるのが、先ほどの抑うつ気分を含め、以下のようなものになります。

抑うつ気分

  • 気分が落ち込んで何もしたくない、やる気が出ない
  • なぜか悲しい気持ちになり、涙が出る

興味の喪失

  • 友達と話していても楽しくない
  • これまで好きだったことをしても喜びを感じない
  • 身だしなみに関心がなくなった

思考力、集中力の低下

  • 仕事で何がなんだかわからず、大きなミスを繰り返す
  • テレビや本の内容が頭に入ってこない

その他

  • 不安な気分や焦燥感に駆られる
  • どこか遠くへ行きたい、消えたいと思う

など


◇身体の症状

身体の症状には様々なものが挙げられますが、眠れない、食欲低下、疲労感などが多く見られる症状です。

眠れない

  • 夜の寝つきが悪い
  • 寝てもすぐ起きてそこから眠れない、夜中に何度も目を覚ます
  • 睡眠時間は取れているのに、眠れた気がしない

食欲低下

  • 何を食べても美味しくない
  • 食事をすることが億劫に感じる
  • 体重が大きく減った

疲労感や倦怠感

  • 身体が重たくて、動けない
  • 休んでも疲れがとれない、ちょっとしたことで疲れる

など

うつ病になる原因

うつ病になる原因というものは、まだはっきりとは知られていませんが、生まれ持った遺伝的要因に加えて、環境の変化や人間関係、身体の病気といったストレスなど、様々な原因が合わさっていると考えられています。ただ、多くのうつ病の引き金となっているのは、やはりストレスであるようで、特に環境の変化によるストレスは、転勤や離婚、リストラなどだけでなく、結婚や出産など一般的に喜ばしいとされるような出来事にも多く存在し、うつ病を引き起こしやすいとされています。

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うつ病になりやすい人の特徴

うつ病になりやすい人は、責任感が強い人あたりがいい真面目で几帳面、といわれています。

このような人は、周りからの期待に応えようと、自分の許容範囲を超えて無理をしてしまう傾向にあり、ストレスがたまっても対策をとろうとしないため、うつ病を発症するリスクが高くなります。

周りからの期待に応えようという責任感があることは、社会人にとって大切なことでもあります。仕事に熱心な人や周囲への気配りができる人が、ある程度ストレスを感じるのも仕方ありません。そのストレスをうまく発散したり、たまにはストレスをうまく回避したりできていれば、うつ病にまで発展せずに済みますが、ストレスを全て受け止めてしまう、一人で頑張りすぎてしまうということが重なると、うつ病になりやすくなってしまいます。

うつ病のセルフチェック方法

うつ病かどうか、ということは、基本的には病院できちんと診断してもらうのがいいですが、病院に行った方がいいのかどうか、一度自分でチェックしてみたい、ということもあるでしょう。

うつ病かどうか簡易的にチェックするには、簡易抑うつ症状尺度(QIDS-J)というものを使うことができます。簡易抑うつ症状尺度は、アメリカ精神医学会の診断基準にも対応していて、世界10カ国以上で使用されています。

睡眠に関する項目(第1~4項目)、食欲・体重に関する項目(第6~9項目)、精神運動状態に関する2項目(第15、16項目)は、それぞれの項目で最も点数が高いものを1つだけ選んで点数化し、計9項目の合計点が0点~5点なら正常、6点~10点なら軽度、11点~15点なら中等度、16点~20点なら重度、21点~27点ならきわめて重度ということになります。

質問項目は下記の通りです。


①寝つき

0. 問題ない(または、寝付くのに30分以上かかったことは一度もない)

1. 寝つくのに30分以上かかったこともあるが、一週間の半分以下である

2. 寝つくのに30分以上かかったことが、週の半分以上ある

3. 寝つくのに60分以上かかったことが、(一週間の)半分以上ある


②夜間の睡眠

0. 問題ない(夜間に目が覚めたことはない)

1. 落ち着かない、浅い眠りで、何回か短く目が覚めたことがある

2. 毎晩少なくとも1回は目が覚めるが、難なくまた眠ることができる

3. 毎晩1回以上目が覚め、そのまま20分以上眠れないことが、(一週間の)半分以上ある


③早く目が覚めすぎる

0. 問題ない(または、ほとんどの場合、目が覚めるのは、起きなくてはいけない時間の、せいぜい30分前である)

1. 週の半分以上、起きなくてはならない時間より30分以上早く目が覚める

2. ほとんどいつも、起きなくてはならない時間より1時間早く目が覚めてしまうが、最終的にはまた眠ることができる

3. 起きなくてはならない時間よりも1時間以上早く起きてしまい、もう一度眠ることができない


④眠りすぎる

0. 問題ない(夜間、眠りすぎることはなく、日中に昼寝をすることもない)

1. 24時間のうち、眠っている時間は、昼寝を含めて10時間ほどである

2. 24時間のうち、眠っている時間は、昼寝を含めて12時間ほどである

3. 24時間のうち、昼寝を含めて12時間以上眠っている


⑤悲しい気持ち

0. 悲しいとは思わない

1. 悲しいと思うことは、半分以下の時間である

2. 悲しいと思うことが半分以上の時間ある

3. ほとんどすべての時間、悲しいと感じている


⑥食欲低下

0. 普段の食欲と変わらない、または、食欲が増えた

1. 普段よりいくぶん食べる回数が少ないか、量が少ない

2. 普段よりかなり食べる量が少なく、食べるよう努めないといけない

3. まる1日(24時間)ほとんどものを食べず、食べるのは極めて強く食べようと努めたり、誰かに食べるよう説得されたときだけである


⑦食欲増進

0. 普段の食欲と変わらない、または、食欲が減った

1. 普段より頻回に食べないといけないように感じる

2. 普段とくらべて、常に食べる回数が多かったり、量が多かったりする

3. 食事の時も、食事と食事の間も、食べ過ぎる衝動にかられている


⑧体重減少(最近2週間で)

0. 体重は変わっていない、または、体重は増えた

1. 少し体重が減った気がする

2. 1キロ以上やせた

3. 2キロ以上やせた


⑨体重増加(最近2週間で)

0. 体重は変わっていない、または、体重は減った

1. 少し体重が増えた気がする

2. 1キロ以上太った

3. 2キロ以上太った


⑩集中力/決断

0. 集中力や決断力は普段とかわりない

1. ときどき決断しづらくなっているように感じたり、注意が散漫になるように感じる

2. ほとんどの時間、注意を集中したり、決断を下すのに苦労する

3. ものを読むこともじゅうぶんにできなかったり、小さなことですら決断できないほど集中力が落ちている


⑪自分についての見方

0. 自分のことを他人と同じぐらい価値があって、援助に値する人間だと思う

1. 普段よりも自分を責めがちである

2. 自分が他の人に迷惑をかけているとかなり信じている

3. 自分の大小の欠陥について、ほとんど常に考えている


⑫死や自殺についての考え

0. 死や自殺について考えることはない

1. 人生が空っぽに感じ、生きている価値があるかどうか疑問に思う

2. 自殺や死について、1週間に数回、数分間にわたって考えることがある

3. 自殺や死について1日に何回か細部にわたって考える、または、具体的な自殺の計画を立てたり、実際に死のうとしたりしたことがあった


⑬一般的な興味

0. 他人のことやいろいろな活動についての興味は普段と変わらない

1. 人々や活動について、普段より興味が薄れていると感じる

2. 以前好んでいた活動のうち、一つか二つのことにしか興味がなくなっていると感じる

3. 以前好んでいた活動に、ほとんどまったく興味がなくなっている


⑭エネルギーのレベル

0. 普段のエネルギーのレベルと変わりない

1. 普段よりも疲れやすい

2. 普段の日常の活動(例えば、買い物、宿題、料理、出勤など)をやり始めたり、やりとげるのに、大きな努力が必要である

3. ただエネルギーがないという理由だけで、日常の活動のほとんどが実行できない


⑮動きが遅くなった気がする

0. 普段どおりの速さで考えたり、話したり、動いたりしている

1. 頭の働きが遅くなっていたり、声が単調で平坦に感じる

2. ほとんどの質問に答えるのに何秒かかかり、考えが遅くなっているのがわかる

3. 最大の努力をしないと、質問に答えられないことがしばしばである


⑯落ち着かない

0. 落ち着かない気持ちはない

1. しばしばそわそわしていて、手をもんだり、座り直したりせずにはいられない

2. 動き回りたい衝動があって、かなり落ち着かない

3. ときどき、座っていられなくて歩き回らずにはいられないことがある


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うつ病の治療法

うつ病の治療法は、薬物治療精神療法休養を取る、といったことでアプローチするのが一般的です。


◇薬物治療

うつ病の治療には、薬物治療が用いられるのが一般的です。よく処方されるのが「抗うつ薬」で、気分の落ち込みを改善する効果があります。また、抗うつ薬以外にも、抗不安薬睡眠薬気分安定薬などが処方されることがあります。

服薬から効果が表れるまでの時間は薬によって違いますが、抗うつ薬は2週間後くらいから効果が表れます。飲んですぐ効果があるものではなく、焦らず服用を続けていく必要があるので、勝手に薬の量を増やしたり、飲むのをやめてしまったりすると、かえって治療に時間がかかってしまいます。薬の使用は医師の指示に従うようにしましょう。


◇精神療法

精神療法とはカウンセリングなどの心理的なアプローチによる治療法のことです。うつ病になる原因は様々ですが、ストレスにうまく対応できないことでうつ病になった場合、一度治療してもまた同じようにうつ病になるリスクがあります。

そのため、うつ病になったストレスを振り返って対処法を学んだり、次からどのように対応していくのがいいかということをカウンセリングを通して身につけていくことで、うつ病の再発を防ぐ効果があります。

また、うつ病を治療する際には、できる限りストレスを軽減していることが好ましくなります。カウンセリングにはストレスを緩和する効果もあり、心理的に大きなストレスを抱えている場合、カウンセリングによって気持ちを整理したり、話すことによってストレスを発散したりして、うつ病の治療がスムーズに進むようにすることがあります。


◇休養を取る

うつ病になった原因が大きなストレスや疲れだった場合、休養をしっかり取ることも大切な治療法です。もし仕事が休めるのであれば仕事を休む、難しければ残業を減らしてもらうなどして、休む時間を増やすようにしましょう。

うつ病になる人は、真面目で責任感が強い人が多いです。仕事を任せられたら断れない、家事も育児も一人で一生懸命頑張らなければならない、などと背負い過ぎてしまっている可能性があり、休みを取ることに抵抗があるかもしれません。しかし、周りに気を遣って休まないでいると、かえって治療に時間がかかる可能性があります。

職場の人や家族の協力が必要になりますが、まずは休養を取って身体と心を休めるようにしましょう。

まとめ

気分が落ち込む日が続いている場合、うつ病の可能性があります。何をしても気分が晴れない、今まで楽しいと思っていたことも楽しいと思えない、などの症状がある場合、うつ病を疑ってみましょう。

うつ病の原因はまだはっきりしていませんが、「真面目で周りの期待に応えようと頑張りすぎてしまう」「責任感が強くて、人から頼まれると断れない」といった性格の人は、大きなストレスによってうつ病になるリスクが高くなります。よく気分が落ち込む人は、ストレスをため込みすぎないように適度にストレスを発散したり、定期的にカウンセリングを受けたりすることで、うつ病になるリスクを下げることができるでしょう。

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このコラムを書いた人
オンラインカウンセリングうららか相談室運営スタッフ
うららか相談室スタッフ
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