上司のことが嫌いだけれど、何も言えなくてストレスが溜まっている…そのようにお悩みの方は、意外と多いのではないでしょうか。関わらずに済む相手であればいいですが、会社の上司となるとなかなかそうはいきませんよね。言いたいことも言いにくいですし、上司へのイライラによって、仕事に集中できなかったり、仕事自体は楽しいのに会社に行くのが億劫になったりすることもあるでしょう。
では、上司が嫌いな時、どのように対処をしていくのがいいのでしょうか。
目次
- 嫌いな上司の特徴
- まとめ
上司が嫌われる理由として、下記のような点がよく挙げられます。
理不尽な上司
上司が嫌い、という人に多いのが、上司が理不尽というケースです。部下には怒るようなことを自分は平気でしていたり、機嫌がいい時と悪い時で言うことが違う、というような理不尽さがあると、部下はストレスが溜まります。
自分で考えてやれ!と言われたからやったのに、いざ見せると、勝手なことをするな!と怒られた、というように、言っている内容がコロコロ変わったり、明らかに自分が悪くないことで怒られたりすると、その理不尽さにストレスが溜まってしまいます。
無責任な上司
無責任な上司も、部下にとっては大きなストレスになります。あまり説明をしてくれないのに、いざ上手くいかなかったら人のせいにしたり、もっと悪いのは、自分のミスなのに部下になすりつける、といった行為が見られるケースもあります。組織においての仕事は、部下のミスは上司の責任になります。しかし責任感のない上司は、部下にその責任をなすりつけたり、自分の仕事がうまくいかない理由を部下のせいにする、といった行動が見られます。
高圧的な上司
上司が高圧的な態度だと、部下は思っていることを正直に言えなくなりますし、余計なプレッシャーがかかったり変に緊張して、パフォーマンスを発揮しにくくなります。「こんなこともできないのか」「だからダメなんだ」と、時には人格を否定するような言葉を投げつけてくる人もいます。
作業をしない・口だけの上司
自分は作業をしないで、口だけで指示ばかりしてくる上司も、ストレスになります。相手が上司となると、「あなたは何もやってないじゃないですか」とは言えないですよね。自分ばかり仕事が多く、上司がサボっているようなところが見受けられると、不満が溜まる人は多いです。
手柄を横取りする
手柄を横取りする上司も嫌われます。都合が悪くなったら人に押し付けて、都合がいい時は自分が前に出る、そんな上司にはうんざりしてしまう人も多いでしょう。
偉い人と部下とで接する態度が違う
部下や自分より立場の低い人には偉そうな態度や高圧的な態度をとるのに、自分より偉い人にはペコペコしている姿を見ると、イライラする人もいます。中にはイライラを通りこして情けない気持ちになる、という人もいるようです。
特定のメンバーを贔屓する
人間である以上、会社の中でも好きな人と嫌いな人がいるのは自然なことです。しかしその私情を仕事に持ち込むのはご法度です。
特定のメンバーを贔屓したり、あからさまに態度や評価が違うと、仕事を真面目に取り組んでいるのが馬鹿らしくなりますよね。結局気にいられなかったら評価されない、と思うと、不満を感じてしまうでしょう。
仕事を任せてくれない
明らかに自分の実力不足で任せてもらえない仕事がある、というのであれば納得できますが、上司の都合で仕事を任せてくれない、となるとストレスになります。また、任せるといって仕事をくれたにも関わらず、過剰に口出しをされるようだと、ストレスが溜まりやる気が失せてしまいます。
失敗は責めるが成功は褒めない
失敗した時に責められる、というのは社会人であれば仕方がない場合もありますが、成功した時に認めてもらえないと、だんだんとやる気が失せてきますよね。
きちんと仕事が評価されていないと感じると、部下はストレスが溜まります。
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仕事がスムーズに進まない
上司の指示がコロコロ変わったり、機嫌によって言うことが変わると、仕事がスムーズに進まないため、イライラの原因になります。途中まで進めていたのに、指示が変わって二度手間になってしまったり、自分は口だけで全くサポートしてくれないとなると、仕事の進みが悪くなり、それが不満へとつながります。
残業が多くなる
仕事がスムーズに進まないということは、その分時間内に仕事が終わらず残業をする割合が増えるということです。帰るのが遅くなると次の日の疲れに影響しますし、残業代も全額出ないとなると、余計に不満が溜まります。
納得のいかないまま作業をさせられる
なぜ今自分はこの仕事をしなければならないのか、納得して仕事をするのと納得しないで仕事をするのでは、気の持ち方が全然違いますよね。特に忙しい時や、残業してまで仕事をしなければならない時、納得のいかないまま作業をさせられると、とてもストレスになります。
正当に評価されていないと感じて気分が悪い・いい気持ちがしない
特定のメンバーを贔屓したり、好き嫌いが激しい上司だと、私情が入って正当に評価されていないのではないか、と感じてストレスになります。気に入られていないと感じている場合、その気に入られていないという私情が仕事の評価につながっている気がして、いい気はしないですよね。でも直接本人に聞くこともできませんし、聞いたとしても改善されなければ、どんどん不満が溜まっていきます。
承認欲求が満たされない
仕事をする上で、誰かに認めてもらいたい、と思うのはとても自然なことです。もちろんそれだけがモチベーションになるわけではありませんが、認めてもらえることで、また頑張ろうという気持ちになりますよね。しかし怒ってばかりで、上手くいった時にも褒めてくれない上司だと、承認欲求が満たされず、ストレスが溜まることになります。
イライラするとはいえ、一緒に仕事をする上司である以上、できればうまく付き合っていきたいですよね。では上司にイライラする時には、どのように対処したらいいのでしょうか。
上司の立場・行動の意図を考える
物事というのは、上から全体を見下ろすと全体像が見えますが、下から見ると上のことはよく分からないものです。もしかしたら、理不尽だと感じていた上司の態度も、よくよく意図を汲み取れば、きちんとした意味があるかもしれません。怒ってばかりだと思っていたけど、実は期待されていてあえて厳しく接していた、など、「部下」という立場ではなく「上司」という立場からしか見えないものがある可能性もあります。
自分の意思をしっかりと伝える
自分が思っていることや意思をしっかり伝えることで、上司の態度も変わるかもしれません。もしかしたら、上司もよかれと思ってやっていることがあるかもしれませんし、仕事の上司とは言え自分の意思をきちんと伝えることは大切なことです。感情的になってイライラやストレスをぶつけるのではなく、きちんと思っていること、本当はこうしてほしい、ということを伝えてみましょう。
疑問点は納得いくまで質問する
上司の態度について考えても、どうしてそのような態度をとられているのか分からない、という場合は質問してみましょう。直接言いにくかったら、文章にまとめてメールで送るのもいいでしょう。部下のことを想ってくれている上司であれば、きちんと時間を作って返答をくれるはずです。
自分の意思を伝えたり疑問をぶつけたとしても改善されない、と言う場合もあるでしょう。そんな時はどのように対処したらいいのでしょうか。
聞き流す
上司がストレスをぶつけてきたり、理不尽なことを言われたら、聞き流すという方法で対処してみましょう。いちいち真に受けていると、疲れやストレスの原因となりますし、意思を伝えても取り合ってもらえないのであれば、全てサラッと流すようにしましょう。
イライラしてしまった時は、「今目の前にいるのは大きな子供だ」と思うようにしてみてはいかがでしょうか。割り切れるようになると、「また何か言ってるな」と適度に流せるようになるでしょう。
期待しない
上司というものに、上司であるならばこうあるべきだ、という期待をしてしまうと、そうでなかったときにイライラしてしまいます。他人は自分の思うようにコントロールすることはできません。思い通りに進んだらラッキーと思うようにして、目の前の自分の仕事に集中してみましょう。
ストレスを他で発散する
それでもストレスが溜まってしまう場合、第三者に話を聞いてもらってスッキリするというのも手です。会社以外の人でもいいですし、カウンセラーでもいいでしょう。第三者に話すことで、一人では見えてこなかった上司の意図が分かるかもしれません。また、思っていることを吐き出す、というのはそれだけでストレス発散になります。色々対処したけどストレスが溜まる、と言う方は、ストレスを溜めないというよりは、うまく発散するほうに注意を向けるといいかもしれません。
上司との上手な付き合い方について、カウンセラーと一緒に考えてみませんか?
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色々試してみたけど、もう限界、という時は無理する必要はありません。
自分の心が折れる前に下記のような対処法をとりましょう。
人事に相談する
どうしても無理、という場合、人事に相談して異動させてもらうという手もあります。大きな会社であれば、全く違う部署に行けるかもしれませんし、顔を合わせることなく仕事ができるようになるかもしれません。
労務局に相談する
人事に相談しても異動ができない、特に対処してもらえなかった、という場合、労務局に相談するという方法もあります。労務局から会社に連絡がいくことで、会社も無視することはできませんし、会社としてもそこまで大変な思いをしていたのかと、再度見直してくれるかもしれません。もちろん強制力はないので、必ず解決するわけではありませんが、会社がなかなか動いてくれない場合は一度相談してみましょう。
転職する
それでも何も変わらない場合や、会社とあまり揉めたくない、という方は転職もいいでしょう。気軽にできるものではありませんが、嫌いな上司と確実に離れることができる方法ではあります。精神的に辛くなってしまっている場合は、我慢を続けるとうつ病になってしまう危険性があります。一度うつ病になってしまうと、転職の際にも不利になりますし、再発リスクもあり、後悔する結果になりかねません。逃げることは決して悪いことではなく、生きるために必要なことです。自分の心の状態を確認して、後悔のないよう考えてみましょう。
会社に嫌いな上司がいると、毎日のように顔を合わせなければならないので、とてもストレスになりますよね。あまり言っていることを真に受けず聞き流したり、うまくストレス発散をしながら、自分の心の健康を第一に考えて動いていきましょう。自分の心の状態がわからない、転職を迷っているという方は、うららか相談室のカウンセラーに相談してみてくださいね。