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  1. 自分を大切にする方法とは?自分を大切にできない人の特徴・心理・原因

自分を大切にする方法とは?自分を大切にできない人の特徴・心理・原因

公開日 2025.04.10
自身の性格・能力
うららか相談室

「自分を大切にしよう」

多くの人は、この言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。

周りから、「自分を大切にしなさい」と言われた経験がある人もいるかもしれません。

しかし、「自分を大切にする」とはどういうことで、具体的には何をすればいいのかがわからず、悩んでしまう方もいると思います。

今回は、「自分を大切にする」という意味や、自分を大切にするメリット、具体的な方法などについてご紹介しますので、参考にしてみてください。

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目次

- 自分を大切にするとは

- 自分を大切にできない人の特徴・心理

- 自分を大切にできない原因・理由

- 自分を大切にするメリット

- 自分を大切にする具体的な方法とは

- おわりに

自分を大切にするとは


「自分を大切にする」ということの意味について、人によって答えは異なることがあるかもしれませんが、一般的には、「自分が人生の決定権をもち、前向きに生きること」「自分自身を重要視して、心身ともに健康・幸福であること」を意味します。

他人の意見で大事なことを決めたり、他人のために自分のことを後回しにして自分の気持ちを我慢したりすることを繰り返ししていると、自分の本当の気持ちがわからなくなったり、ストレスを溜めてしまうことがあるかもしれません。そのような状態では、自分を大切にしているとは言い難いですよね。

また、「自分を大切にする」ことを、「自分を甘やかす」「自分勝手」と勘違いしている人もいるかもしれません。たとえば、自分を甘やかして、好きなものをいつでも好きなだけ食べることは、その瞬間はストレスが紛れることもありますが、長期的には健康問題につながるなど、悪影響が出ることもあります。また、面倒なことを他人に押し付けたりして自分勝手な行動をすることも、その時は楽をできるかもしれませんが、結果として良い人間関係を築くことが難しくなるなど、自分を大切にしている状態からは遠ざかることになります。

自分を大切にして、人生をより豊かにするためには、「自分を大切にする」ということの意味を理解したうえで行動していくことが重要です。

自分を大切にできない人の特徴・心理

まずは、自分を大切にできていない人の特徴・心理について見ていきましょう。自分に当てはまっていないか、チェックしてみてください。


・自分よりも他人を優先する

自分を大切にできない人は、自分よりも他人を優先することが多いです。周りに気を配り、他人の希望を優先することで、人からは「優しい」「頼りになる」と評価されることもありますが、他人を優先することは、場合によっては自分の気持ちを無視することでもあります。自分を犠牲にし続けていると、気がつかないうちにストレスや不満をためてしまい、自分の気持ちを満たすことはできなくなってしまいます。


・自己評価が低い

自己評価が低いことも、自分を大切にできない人の特徴のひとつです。自己評価が低い人は、自分の能力や価値を過小評価し、自分自身に対して自信を持てず、否定的な考え方をしてしまう傾向があります。失敗したときに必要以上に自分を責めてしまったり、たとえ良い結果を出したとしても、「運が良かっただけ」などと素直に自分を認められないこともあります。


・我慢することが正しいと思い込んでいる

自分を大切にできない人は、嫌なことや理不尽なことがあっても、我慢して耐えることが正しいと思い込んでしまうことがあります。「嫌で仕方がないけど、我慢しなければならない」「今我慢すれば、状況は良くなるかもしれない」などと考え、自分を犠牲にして我慢してしまう傾向がありますが、このようなことが続くと大きな負担となり、心身の不調やストレスの原因となってしまうかもしれません。


・他人の目が気になる

他人の目を気にしすぎてしまうことも、自分を大切にできていない人の特徴のひとつとして挙げられます。「周りの人に変だと思われていないか」「あの人に嫌われたかもしれない」などと常に他人の目を気にすることによって、一喜一憂して疲れてしまったり、自分の本来の力や自分らしさを発揮できないことがあります。また、他人から自己中心的な人だと思われたくないという気持ちから、自分の意見や気持ちを表現することを避ける傾向があります。

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自分を大切にできない原因・理由

自分を大切にできない人の特徴をご紹介しましたが、そうなってしまう背景には、以下のような原因がある可能性もあります。つらい思いを抱えている場合は、カウンセラーや医療機関などに相談することも検討してみてください。


・育った家庭環境による原因

愛情不足、虐待、ネグレクト、家族同士の不仲による対立、子どもに対する過剰な期待など、さまざまな問題をもつ家庭環境で育ったことが、自分を大切にできない原因の一つとなっていることがあります。子どもは経験を通じて価値観を形成するため、子どもの頃に親との愛情関係をしっかりと結ぶことができなかったり、成長過程で否定的な言葉を多く受けたりすると、自尊心が低くなり、「自分は価値のない人間だ」と思い込んだまま大人になってしまう可能性があります。自尊心が低い人は、周囲の人に必要とされることで自身の価値を見出そうとする傾向があり、人の期待に応えようと無理をしたり、言いなりになってしまうことがあります。


・過去の心の傷

過去に受けた心の傷が原因で、自分を大切にできなくなることもあります。重大な事故や災害、いじめなどの出来事は、強いストレスを与え、トラウマとなり、心理的な影響を長期的に残す可能性があります。このトラウマにより、自分が価値のない人間に思えたり、自己否定感や無力感が生じてしまうことがあります。


・失敗が多く自分に自信がない

これまでの経験で失敗が多く、自分に自信が持てないことも、自分を大切にできない原因となっている場合があります。一度失敗すると、「自分はダメな人間だ」と落ち込んで自信をなくし、「次も失敗するかもしれない」と不安になって、消極的になってしまうなど、負のループに陥ってしまうことがあります。このようなことが続くと、自己評価が低くなり、自分に対して否定的な考え方をするようになってしまうことがあります。


・うつ、気分の落ち込み

うつや気分の落ち込みによって、自分を大切にできない状態になっていることもあります。抑うつ状態が続くと、自信が持てず、自己評価も低下する傾向があります。「自分は役に立たない人間だ」「周りの人に申し訳ない」といった気持ちになり、自分を責めがちになります。また、このような状態となってしまう要因として、ストレスやショックな出来事などが背景にある可能性も考えられます。

自分を大切にするメリット


ここからは、自分を大切にすることで得られるメリットをご紹介していきます。


・ストレスが軽減される

自分の本当の気持ちや欲求を知り、それを満たすことで、精神的な安定が得られ、ストレスをためにくくなります。また、本当はやりたくない要求などに対して、自分の意見を伝えられるようになり、自分を犠牲にすることで生じるストレスからも解放され、心身ともに健康に過ごせるようになるかもしれません。


・失敗しても前向きに捉えられる

自分を大切にすることで、たとえ失敗しても、前向きに考えることができるようになります。他人の意見を優先して決めたことで失敗すると、後悔したり、他人のせいにしてしまうことがあるかもしれませんが、自分の意思や価値観を大切にして決めたことであれば、もし失敗しても、納得して受け入れたうえで「この失敗を無駄にせず次に活かそう」とポジティブに考えることができるようになります。


・周りの人も大切にできる

自分を大切にすると、心に余裕ができ、周りの人も大切にできるようになります。自分よりも他人を優先していると、「自分はこんなに大変な思いをしているのに…」とネガティブな考え方になってしまったり、自分に余裕がなくなって些細なことでイライラしてしまうことがあります。一方、自分を大切にしていて精神的な余裕があると、人や物事に対して寛容になれます。たとえ他人が失敗をしたり、意見が食い違ったとしても、理解し、受け入れることができるようになり、その結果、自分も周りの人から大切にされるようになるという好循環につながります。

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うららか相談室では、臨床心理士などの専門家を選び、ビデオ電話メッセージ対面形式のカウンセリングを受けることができます。

匿名で相談ができるため、家族や友人に知られることなく、安心して相談していただくことが可能です。

自分を大切にする具体的な方法とは

自分を大切にするためには、具体的にどのような方法があるのか、見ていきましょう。


・嫌なことはNOと言う

自分の気持ちを大切にするために、嫌なことにはNOと言えるようになりましょう。「自分が断ったり否定をしたら、関係性が悪化するかも」と不安に思うこともあるかもしれませんが、自分が我慢して相手を優先してばかりでは、ストレスがたまってしまいますし、良い人間関係は構築できません。また、断り方のスキルの1つとして参考になるのが「アサーティブコミュニケーション(アサーション)」という自己主張の仕方です。これは自分も相手も大切にして、相手を思いやりつつ自分の言いたいことを主張する方法です。「本当は断りたいけど、人間関係を壊したくないし、断ることに罪悪感を持ってしまう」などと考えてしまう人は、アサーティブな断り方を学習し、トレーニングをしてみるのがおすすめです。

参考:アサーションを使ったコミュニケーションの実践方法とは?


・自己理解を深める

自己理解を深めることも、自分を大切にすることにつながります。他人を優先したり、我慢をすることが癖になってしまっている場合、自分の本当の気持ちがわからなくなってしまっていることがあります。自分が本当は何をしたいのか、何が得意で何が苦手なのかなどを考え、自分の本音を引き出してみましょう。頭の中だけでなく、紙やスマホのメモ機能などに書き出したり、人に相談してみるのも効果的です。自分をふり返って感情や本音を自覚することで、自分に合った意思決定ができるようになったり、自分の長所や短所を把握することで、自分に向いている方法や考え方で物事に取り組めるようになります。


・自分が幸せだと感じる時間を作る

自分が幸せだと思える時間を作ることで、日々の幸福度が上がり、自分を大切にしているという実感が湧いてきます。行きたかった場所に行く、見たかった映画を見る、趣味に没頭するなど、好きなことをして、自分にご褒美をあげましょう。心身ともにリフレッシュできてストレス軽減にもつながりますし、自分自身を大切にする習慣ができ、自己肯定感も高まりやすくなります。


・自分を褒める習慣を身につける

自分のことを認め、自分を褒めることで、ポジティブな気持ちになり、自己肯定感が高まりやすくなります。「早起きできた」「ごはんを残さず食べられた」「無駄遣いしなかった」など、小さなことでも構わないので、自分を褒めることを習慣にしてみましょう。自分に自信がつくこと以外にも、他人のちょっとした行動を自然と褒められるようになるなど、良い変化があるかもしれません。


・一人の時間を大切にする

自分を大切にするためには、自分一人の時間を確保することも重要です。仕事や人付き合い、家族の世話などで忙しい日々を過ごしていると、気が付かないうちにストレスを溜め込んでしまったり、周りに流されてしまったりして、自分の欲求や感情を見逃してしまいがちです。じっくりと自分の心の声に耳を傾けたり、好きなことをすることで、心身ともにリフレッシュができます。難しい場合は、お風呂の時間を長くしたり、10分だけ他の部屋で一人になるなど、自分と向き合うための時間を意識的に作ってみましょう。


・小さな成功体験を積み重ねる

小さな成功体験を積み重ねることで、達成感や満足感を得ることができ、心の健康や幸福感につながることがあります。「一日5回腹筋をする」「一日5分読書をする」など、まずは簡単に実行できそうなことを目標にしてみましょう。達成できたことで自信がつき、自分に余裕が出てきて、次の成功へもつながりやすくなります。


・カウンセリングを受ける

自分を大切にするために、カウンセリングを受けてみるのもおすすめです。「自分を大切にできていない気がするけれど、何から始めればいいのかわからない」「いつも我慢ばかりしてしまう」などと悩んでいる人は、カウンセラーと対話をすることで、頭の中や悩みが整理され、自分の課題や改善に向けた方向性が見えてくることがあります。また、自分を大切にできないような考え方の癖などがあった場合は、苦しみやストレスを抱えやすい考え方の癖を少しずつ変えることができるよう、対話を通して手助けを行っていくこともできます。

カウンセリングは、オンラインのビデオ通話や電話、メッセージを使ったサービスもありますので、自分の状況に応じて利用してみましょう。

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おわりに

今回は、自分を大切にすることの意味や、メリット、具体的な方法などについてご紹介しました。自分を大切にすることは、自分自身の幸せだけでなく、周りの人を大切にすることにもつながります。他人を優先することや我慢することが習慣になっている人にとって、すぐに変わることは難しいかもしれませんが、自分の人生をより豊かに、楽しく過ごしていけるよう、できそうなことから少しずつ取り組んでみてくださいね。

メンタルヘルスのカウンセリング
このコラムを書いた人
オンラインカウンセリングうららか相談室運営スタッフ
うららか相談室スタッフ
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