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  1. 共依存とは?共依存の特徴と克服する方法

共依存とは?共依存の特徴と克服する方法

更新日 2022.10.23
健康・メンタルヘルス・気分
うららか相談室

共依存とは、人から頼りにされることに依存し、ともに依存することを可能にしている状態です。共依存は、本来の自分の存在価値が不安定になったり、依存症によって危険な状態に陥ったりすることがあります。では、共依存はどのようなことが原因で起こるのでしょうか。共依存に陥りやすい人の特徴や克服方法について見ていきましょう。

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目次

- 共依存とは

- 共依存になる原因

- 恋愛・夫婦の共依存

- 親子の共依存

- 職場の共依存

- 共依存に陥りやすい人の特徴

- 共依存の克服方法

- まとめ

共依存とは


共依存は、アルコール依存症の夫とその夫から離れられずに世話を焼く妻の関係性から生まれた言葉です。その関係性は次の通りです。

  • アルコール依存症になると、お酒を飲む量や時間をコントロール出来なくなるため、仕事に影響が出たり周りに悪影響を及ぼしたりすることが多くなる
  • そんなアルコール依存症の夫のために、迷惑をかけた相手のところへ妻が代わりに謝りに行ったり、周りにアルコール依存症であることを隠して世話を焼いたりすると、夫はアルコールによって生じた問題の責任を感じにくくなる
  • お酒を飲んでもいい環境がむしろ整ってしまい、いつまでも夫はアルコール依存症を克服できなくなる(お酒を飲んでもいい環境をつくることをイネイブリング、それを行う人をイネイブラーといいます)
  • 妻は夫から必要とされることに自分の存在価値を見いだし、アルコール依存症の夫の世話を焼き続けることから抜け出せなくなる

このようにアルコール依存症の夫とその夫の世話を焼く妻との関係を共依存(共アルコール依存)と呼んでいましたが、このような関係性はアルコール依存症や夫婦以外であっても問題となることが分かりました。現在では、共依存とは「人から頼りにされることに依存し、ともに依存を可能にしている状態」と広く表されることが多いです。

共依存は夫婦だけでなく、恋愛関係にあるカップルや親子(特に母娘)、友人、職場(特に医療や介護で世話をする人とされる人との関係性)でも起こることがあります。

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共依存になる原因


共依存になる原因として、自己評価が低いということが挙げられます。相手の世話に夢中になり、他人を思い通りにコントロールしようとするのは、これまでうまく実感できていなかった自分の存在価値をそこに見いだせるからと考えられています。離れることもできるのに相手から離れられず、犠牲者的な立場を維持しようとする共依存で顕著に見られる傾向です。

また、共アルコール依存症と同様に、共依存の関係は相手から頼られることが前提となります。恋愛・夫婦、親子、職場で起こる共依存の関係性について見ていきましょう。

恋愛・夫婦の共依存

恋愛関係や夫婦関係といったカップルの共依存には、例えば次のような関係性が見られます。

  • 自立していない彼氏の世話を焼いたりお金をあげたりする
  • ギャンブルに依存する夫の借金を肩代わりする

これらは相手を助けているように見えますが、次のような悪循環を生みます。

  • そのままでも十分な生活ができるので、自立しようとしなくなる
  • 借金を肩代わりすることでお金の負担が減り、またギャンブルすることが可能になる

こうしたことで、ますます相手は自分のことを必要とするため、自分の存在価値をそこに見いだしやすくなります。

親子の共依存

親子での共依存には、例えば次のような関係性が見られます。

  • いつまでも過保護または過干渉な親が子どもの行動をすべて決めるため、子どもは自分でものごとを考えられず、自立しにくくなる
  • 親が不満などを子どもに話して慰めてもらってばかりいるため、その役割がなくなってしまうことになるので子離れができなくなる

このような共依存の関係性にある子どもは、親に喜んでもらうことへ自分の存在価値を見いだしてしまうため、子どものアイデンティティ(自分らしさ)の形成に悪影響を及ぼします。

職場の共依存

医療や介護などといった「対人援助の仕事をしている人」と「援助を受けている人」との間には共依存の関係が生まれやすくなります。

例えば、被援助者が自分で着替えたり食事をしたりすることができるのに、援助者が献身的に世話をするといったことが挙げられます。

このような関係性は、被援助者の回復や自立を妨げるだけでなく、援助者は過労などの自己犠牲により、心身に悪影響を及ぼしやすくなります。

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共依存に陥りやすい人の特徴

  • 他人から拒絶されることが怖い

自分が他人から拒絶されたり見放されたりすることを極度に恐れている人は、相手を思い通りに支配しようとするため、共依存に陥りやすくなります。おもに虐待やネグレクトの経験によって、親(つまり他者)から見捨てられることへの不安が根付いていることが多いと考えられています。


  • 自尊心が育たなかった

幼少期に親から受け入れてもらえなかった人は、自尊心(ありのままの自分に価値があると感じること)が低くなります。虐待やネグレクトだけでなく、過剰に厳しい、褒めることがほとんどないといった家庭も子どもの自尊心を育みにくいとされています。こうした子どもは大人になっても自己評価が低く、共依存に陥りやすいと考えられます。


  • 世話焼きと言われる

他人の世話をよくしている人は、頼られるともっと相手のために頑張ろうと思ったり、周りから褒められたりするかもしれませんが、自分のことは犠牲にして相手に尽くすという点では、共依存に陥りやすいといえます。


  • 自分に責任を感じる

他人の問題に対して自分に責任を感じやすい人も、自分のことを犠牲にして相手に尽くすという点では、共依存に陥りやすいといえます。例えば、「相手が苦しんでいるのは自分が助けられなかったからだ」と考えて、自分の力で解決しようとする人に当てはまります。


  • 相談できる相手がいない

誰にも相談できずに一人で悩みを抱えている人は、自分で問題を解決しようとするため、共依存に陥りやすいと考えられます。また、関係性の異常さに言及する人もいないため、その危険性に気づきにくくなります。

共依存の克服方法

共依存の克服として、まずは自分たちの関係性が及ぼす悪影響について認識することは大切です。

その上で次のような克服方法が挙げられます。

  • 相手に依存症の疑いがある場合は、医療機関につなぐ
  • 少しずつ相手への援助を減らす、または少しずつ相手から離れる
  • 相手のことから離れられる趣味や話し相手をつくる
  • 自分の気持ちを表現する練習をする

依存症を抱える人への適切なサポートは、相手にとって厳しいと感じられるような対応をする必要もあります。詳しくは以下の記事も参考にしてみてください。

相手のことから離れて趣味などに打ち込んだり、友人とコミュニケーションをとったりすることは、自己評価を高めることが期待できます。

ただし、低い自尊心やアイデンティティの喪失の要因が幼少期の経験にある場合、もう少し根深い問題となるでしょう。カウンセリングでは、カウンセラーとの対話の中で、自分らしさや存在価値の感覚を取り戻すお手伝いをすることができます。共依存になった環境について改善を行い、対処法を一緒に考えていくことも可能です。

まとめ

共依存は、人から頼りにされることに依存し、ともに依存を可能にしている状態です。共依存の関係性は、自分を犠牲にして心身に悪影響を及ぼし、相手の抱える問題は解決しにくくなります。共依存の克服には、外部との繋がりをつくることや、援助を少しずつ減らしていくこと、さらに自分が楽しめるものを見つけることなどが効果的と考えられます。根深い自尊心の問題を克服することについては、継続的なカウンセリングの活用をお勧めします。

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<参考文献>

共依存 | e-ヘルスネット(厚生労働省), 2021-05-14 最終閲覧

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/alcohol/ya-058.html

藤田ミナ 岡本祐子(2009)青年期における母娘関係とアイデンティティとの関連, 広島大学大学院心理臨床教育研究センター紀要 (8), 121-132

前田直樹 長真実福 田中陽子 三浦宏子(2007)福祉系大学生における共依存と心理的健康, 九州保健福祉大学研究紀要 (8), 79-87

鎌原 利成(1997)<論文>自虐と依存から自立へ : 近代の強迫的自律のパラドックス, 京都社会学年報 : KJS = Kyoto journal of sociology (5), 55-77

共依存のカウンセリング
このコラムを書いた人
オンラインカウンセリングうららか相談室運営スタッフ
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