出産をきっかけとして、夫婦の関係性が急激に悪化することを産後クライシスといいます。
よくある誤解が、女性は子どもに愛情を注いで夫に無関心になってしまうからというものです。しかし、実際は夫の非協力が原因である場合がほとんどです。
育児によるストレスや睡眠不足、出産によるホルモンバランスの乱れに夫が気を使わないことに加え、夫が子どもの世話をしようとしないことやコミュニケーションが出産前に比べて減ることが産後クライシスの大きな原因です。
女性は出産前と後とで生活リズムや責任感がなにもかも変わったのに対して、夫が以前と同じような生活を送っているのを見ると、夫婦間で「出産というライフイベントに対する共通認識」と思っていたものが崩れるような感覚に陥り、考え方の相違が浮き彫りになるといったことも産後クライシスを助長しています。
・産後クライシスで、夫婦関係に危機感を抱いている
・夫に育児を協力してもらうにはどうすればいいか分からない
育児は夫婦で行うものということに間違いはありません。特に、出産直後の育児が家庭全体にかかる負担は、一人で抱えきれるものではないとされています。あまりにも夫が親としての自覚がない場合は別ですが、中には夫が育児に介入する機会を見失ってしまっていたり、子どもの世話で気を付けなければいけないことが多すぎてためらっていたりする場合があります。夫婦でしっかりとコミュニケーションをとって、夫にどのような事情があるのか整理していく必要があります。
夫が主体的に行う育児の時間や家事の役割を決めてしまったり、女性のストレスを軽減することで産後クライシスに対処しやすくなります。
自宅にいながら受けられるオンラインカウンセリングや友人への相談をして、一人でストレスを抱えないことが大切です。夫と落ち着いて話ができないという場合には、夫婦でカウンセリングを受けてみることも効果的です。