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  1. カウンセリングの効果とは?カウンセリングの効果的な受け方

カウンセリングの効果とは?カウンセリングの効果的な受け方

「カウンセリング」は今日、かなり一般的な言葉として広く知れ渡るようになりました。実際にカウンセリングを受けたことがあるという方も少なくはないでしょう。一方で、「カウンセリング=悩みを話すところ」というくらいの漠然としたイメージしかないという方もまた、少なくないかと思います。

本稿では、カウンセリングとは何か、そして、その効果についてお伝えしていきます。

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臨床心理士によるカウンセリング

目次

- カウンセリングとは?

- カウンセリングの効果

- カウンセリングの効果が表れるまでの期間

- カウンセリングの効果的な受け方

- おわりに

カウンセリングとは?


そもそもカウンセリングとは何なのでしょう?まずは、その辺りからお話を始めます。


・カウンセリングは「相談」や「助言」という意味の英単語

カウンセリングは英語の「counseling」が元で、「相談」「助言」という意味です。依頼者の疑問や要望に専門的な知識や技術を使って相談に乗ること全般を指しますが、その中でも「カウンセリング」のみで使われる場合、一般的には心理カウンセリングを指すことが多いように思います。

心理カウンセリングでは、相談者の困り事や話したいことをカウンセラーが聞くというのが基本的な形です。


・いろんな場所でカウンセリングが受けられる

スクールカウンセラーや産業カウンセラーなど、日常生活を送る場にカウンセラーが入るようになり、日本でもカウンセリングが特別なことではなくなりつつありますが、やはりまだまだ「心が弱い人が受けるもの」というような見方も残っているように思います。

カウンセラーは医療機関や心理相談室など専門的な施設から、保育園や学校、会社、地域の保健センター等、普段の生活にかかわる場所まで、様々なところで相談を受けています。心の病気がある人や深刻な悩みがある人ではなくても、誰でも気軽に相談して大丈夫です。

周囲の人に相談するのが難しいときは、その時の困り事に合った場所を選び、ぜひカウンセリングを身近なものとして利用してもらえたらと思います。


・カウンセリングには様々なやり方がある

カウンセリングは業務独占ではないので、専門資格がなくてもカウンセラーと名乗り、カウンセリングをすることは可能です。ご自分に合ったカウンセリングを受ければ良いのですが、より安心して適切なカウンセリングを受けるためには、やはり臨床心理士や公認心理師などの資格を持っているカウンセラーの中から選ぶのが、ひとつの目安となります。

カウンセリングには、多くの人がイメージする、相談者のお話を受容的に聞いていくという方法のほかにも、認知行動療法、イメージ療法、プレイセラピー、EMDRやPE(持続エクスポージャー療法)などのトラウマ治療など、様々なやり方があります。また、臨床心理士や公認心理師の資格を持っている人の中でも、特定のトレーニングを受けたカウンセラーのみが実施できる技法もあります。

カウンセリングを受けてみたい方へ

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カウンセリングの効果

「カウンセリングって本当に効果があるの?」「ただ話しているだけで何か変わるの?」と疑問に思う方も多いことと思います。ここからは、カウンセリングの効果について見ていきましょう。


・話してすっきりする

自分の気持ちや考えを話すことは、案外難しいことかもしれません。家族や友達、同僚など周囲の人に本音を話して聞いてもらえれば、それに越したことはないのですが、日頃の関係や今後のことを考えると、悩みを話すことが躊躇われることもあるでしょう。

日常生活における利害関係のないカウンセラーなら、どんなことでも話しやすく、なおかつ遮られたり否定されたりすることなく、思い切り心の内を話すことも可能です。そのような雰囲気の中で話してすっきりする効果や、話した内容を他者に受け止められたことによって気持ちが楽になる効果が期待できます。


・自分の気持ちや課題に気づく

話しているうちに、自分では思ってもいなかった言葉が口から出てきたり、「そうか、私は本当はこうしたかったんだ」と気付いたりすることはよくあります。また、カウンセラーとのやり取りの中で、「私はいつも同じようなことで悩んでしまっている」と気付くこともあります。

このように、相談者をとりまく客観的な出来事や現実は変わらなくても、心の中で事実関係や気持ちが整理されていき、自分の課題や改善に向けた方向性が見えてくることがあります。これも、カウンセリングの効用のひとつです。


・考え方の癖や行動パターンを改善できる

自分の考え方の癖や不適応的な行動パターンが見えてきたら、それを、より適応的な考えや行動パターンに変えていくための取り組みが可能になります。

課題は見えても具体的にどうしたらいいのか、一人ではなかなか分からなかったり続けられなかったりしがちですが、やりやすい方法を話し合いながらカウンセラーと一緒に進めていくことで、より自分を楽にする方向への変化が実現しやすくなります。


・特定の症状や問題を改善する効果も

過去のトラウマによる症状で苦しんでいるなど、特定の症状や困り事を改善したい場合は、それに特化した方法(EMDRやPEなど)を選ぶこともできます。実施できるカウンセラーは多くないのですが、対象となる症状を改善したい場合は、それに合った特定の技法によるカウンセリングがもっとも近道と言えます。


・困ったらカウンセリングがあると思えるだけで楽になる

同じような辛い出来事に見舞われても、サポートしてもらえる環境にいる人とそうでない人では、受け止め方が違うこともあります。助けてくれる人、頼れる人が多ければ多いほど、辛さを軽減することが可能になります。

いざとなったら、またカウンセラーに話せばいいと思えれば、それだけで日々の不安や困った時の辛さを軽減することにも繋がります。それもカウンセリングの効果と言ってよいのではないでしょうか。

カウンセリングの効果が表れるまでの期間


どれくらいの期間でカウンセリングの効果が表れるものなのかは、人や症状、状況、カウンセリングの目的等によって大きく異なります。


・根本的な改善までにはある程度時間がかかる

心身の健康度の高い人が、現実的なストレスを吐き出してすっきりしたい、というような目的でカウンセリングを受ける場合は、短期間で効果が出る可能性が高いです。状況によっては、1回のカウンセリングで効果を実感できることもあります。

逆に、長期間続いている症状や性格そのものを変えていきたいというような場合は、効果が見えてくるまでにはある程度長い期間が必要になることが多いです。症状や目的によっては年単位で時間がかかることもあります。

長い時間がかかるかもしれないことに不安やしんどさを覚える方も多いかと思いますが、カウンセリングに求めること、じっくり取り組みたいか、できるだけ短期間で終わりたいのかなど希望をカウンセラーに伝えて、相談し合って技法や治療目標などを決めていくことができます。不安なども含めて、まずは相談してみるのもひとつの手です。


・回数があらかじめ決まっている技法もある

たとえばトラウマ治療の一種であるPEの治療期間は、週1回90分のセッションを原則10回、多くても15回となっています。このように、治療プログラムとして回数が決まっていて、高い効果が実証されている技法もあります。

その技法の対象となる症状や診断があって、いつまで続くか分からないカウンセリングには二の足を踏んでしまうという方は、こういったカウンセリング法を選ぶのも良いかと思います。


・カウンセリングの効果がじゅうぶん期待できない場合も

身体的な症状が強く出ている場合や、ご本人にカウンセリングへの動機がないなど、カウンセリングを受けてもあまり効果がないこともあり得ます。

そのような場合でも、まずは薬物治療や生活状況を整えるなどの対処を先に行うことで、その後カウンセリングの効果が期待できる状態に持って行くことも可能です。

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うららか相談室では、臨床心理士などの専門家を選び、ビデオ電話メッセージ対面形式のカウンセリングを受けることができます。

匿名で相談ができるため、家族や友人に知られることなく、安心して相談していただくことが可能です。

カウンセリングの効果的な受け方

カウンセリングを効果的に受けるためにできることには何があるのでしょうか。


・症状や困り事、目的に合ったカウンセラーを探す

当然ながら、症状や目的に合わないカウンセリングでは、効果が表れにくくなります。ご自分の困り事はどんなことで、カウンセリングに何を求めるかをある程度考えて、それに合った技法やカウンセラーを選ぶと良いです。

どんなカウンセリングが自分に合っているかよく分からない場合は、いくつか相談先の候補を選んで、その施設や事務局などに問い合わせてみると良いでしょう。


・話したいことを話す

カウンセリングで何を話せばよいか分からなかったり、こんなことを話してはいけないんじゃないかと思えてしまったりすることもあるかもしれません。しかし、カウンセリングで心の中にあるものをそのまま話していくことは、効果を得るためには大切なことです。

どんな内容のお話も、相談者・カウンセラー双方にとって大切な情報です。どんなことでも遠慮せず、お話してみてください。


・余裕があればカウンセリングの前後に振り返りをする

カウンセリングの前に、お悩みのきっかけやこれまでの経緯、カウンセリングでどうなりたいかを考えてみたり、カウンセリングを受け始めたらその日のカウンセリングで話したことや感じたこと、少し時間が経ってから浮かんだ思いなどを振り返るのも悪くない手です。もしできそうなら、文字にして書いたりするのもいいですね。

しかし、これはあくまでも余裕があれば、という程度で大丈夫です。特に準備せずカウンセリングに臨んでもまったく問題ありません。

おわりに

カウンセリングは万能ではないですし、そもそもカウンセリングは必要ないという人や状況ももちろんあります。しかし、心が辛くて、今までの対処ではなかなか改善しないときや、どうしたらいいのか分からないとき、カウンセリングを選択肢の一つとして持っておいてもらえると良いかと思います。

カウンセリングを受けても、すぐに悩みが消え去る、今後一切悩まなくなるというわけではないのですが、悩んでも「自分なら何とか対処できる」と思えるようになるのも、大切なカウンセリングの効果のひとつです。困ったときにカウンセリングを受けるという行動を起こせること自体が、自分自身を助ける効果をもたらすことと思います。

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臨床心理士によるカウンセリング
このコラムを書いた人
臨床心理士・公認心理師
心療内科や児童相談センター、学校、被害者支援施設など、多くの現場で相談や心理検査を経験されてきたカウンセラーさんです。親子関係・夫婦関係・子育て・発達障害・ハラスメントやDV被害など様々な相談を得意とされています。
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