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  1. 自分が嫌いすぎて苦しい。辛さの原因、特徴、克服する方法

自分が嫌いすぎて苦しい。辛さの原因、特徴、克服する方法

更新日 2022.10.23
自身の性格・能力
うららか相談室

「自分のことが大好き」という人は意外と少ないと思われます。「好きなところもあるけれど嫌いなところもたくさんある」もしくは、「自分が嫌い」という人の方が多いのではないでしょうか。日本人は特に、謙遜が美徳とされる文化があるためか、自分の評価が低い人が多いことが分かっています。自分のことが嫌いだと自信が持てないだけでなく、生きるのがつらいと感じる人も少なくありません。自分のことが嫌いになる原因や克服する方法について紹介します。

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目次

- 自分が嫌いだと思ってしまう人の特徴

- 自分が嫌いになる原因

- 自分が嫌いすぎる苦しみを克服する方法

- まとめ

自分が嫌いだと思ってしまう人の特徴


  • 完璧主義

完璧主義とは一般的に、現実的でない理想をイメージしていることが多く、それを達成するために悩んだり努力したりするものの、その結果が完全な成功でないと失敗とみなし、少しの欠点も許さない傾向のことをいいます。自分が理想とする姿になっていないと、自分の短所ばかりを意識してしまうため、自分が嫌いだと思うことが多いと考えられます。

特に、努力できない自分が嫌い頑張れない自分が嫌い、あるいは過去の自分が嫌いという人に、こうした傾向が当てはまっていませんか。


  • マイナス思考

同じ出来事を体験しても、人によってその捉え方は異なり、ネガティブな考えに至る人もポジティブな考えに至る人もいます。例えば、友達から返信の連絡が遅かったときに、「忙しいのかな?」と捉えることもできますが、「相手の気に触ることを言ってしまったのではないか」「嫌われているのではないか」とネガティブな考えばかり浮かぶような人は、様々な場面で自分を否定することが多くなるでしょう。

特に、空気が読めない自分が嫌いつまらない自分が嫌いという人に、こうした傾向が当てはまっていませんか。


  • 劣等コンプレックスを抱えている

劣等コンプレックスとは、他人よりも劣っていると感じる自分の特徴に対して、解決することを諦め、注意を逸らそうとすることをいいます。身長や顔の作り、体型など、自分の見た目、学歴や経歴、能力に劣等コンプレックスを抱えている人は多いです。劣等コンプレックスを抱いていると、自分のことを卑下したり、自分だけでなく他人も好きになれなかったりします。

特に、頭が悪い自分が嫌い愚痴を言う自分が嫌いという人に、こうした傾向が当てはまっていませんか。


  • 依存している

自分のことが嫌いな人は、自分の存在を認めてもらえたり実感できたりするような相手に依存しやすいと考えられます。依存対象がアルコールやゲーム、ギャンブルなどになることも多いです。

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自分が嫌いになる原因



  • 過去の失敗を引きずっている

過去に大きな失敗を経験すると、時間が経ってもトラウマのように当時の感覚が思い出されるようになることがあります。過去の失敗を思い出しては後悔し、自分を責め続けていると、自分が嫌いになることが多いと考えられます。


  • 両親に褒めてもらえなかった

幼少期の親との関わりは、大人になってからも自身の内面に大きく影響します。両親が極端に厳しい、あるいは子どもに無関心で、褒めてもらったり認めてもらったりすることがないと、「ありのままの自分には価値がない」と感じ、大人になってからも自分を好きになれないことが多いと考えられます。


  • いじめられたり、自分を否定されたりしたことがある

特に幼少期や思春期に、いじめられたり人格を否定されたりといった、深く傷つく体験をすると、ありのままの自分に価値を感じられずに、自分が嫌いになることが多いと考えられます。

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自分が嫌いすぎる苦しみを克服する方法

  • スモールステップで成功体験を積み重ねる

努力できない自分が嫌い、頑張れない自分が嫌いという方は、小さな成功体験を積み重ねることで「自分はできる」という感覚を取り戻していきましょう。いきなり全力で頑張ろうとすると難しく、思うようにいかなかったことでさらに自分が嫌いになる人も少なくありません。最初は、「5分だけ勉強する」「10分だけ早く起きる」など、確実に実行できる小さな目標から達成し、徐々にできることを増やしていきましょう。自分で立てた目標を達成する成功体験を積み重ねていくことで自信がつき、思い描いている姿に近づきやすくなります。このような考え方をスモールステップといいます。


  • 他人からの評価を気にしない

他人からどう思われているかを気にしてマイナス思考になり、自分が嫌いになる人は、「他人がどのように考えているか」を捉えなおす練習をしてみましょう。自分の至らないところを他人に見られたとき、「相手に嫌われた」と感じる人もいれば、「相手は気にしていないだろう」と感じる人もいます。起こった出来事は同じでも人によって様々な考え方をするように、自分の中でも思考をコントロールすることが可能です。例えば、紙に「相手の気持ち」をいくつか想像して書いてみて、その中の「客観的・現実的」で「自分を責める必要のない」ような考え方に慣れていくという方法があります。心理療法では非機能的思考記録表という表が用いられることがあり、カウンセラーや医師などの専門家のもとで行われます。精神的に不安定な状態で行うとさらなるマイナス思考ばかり思い浮かんでしまったり、現実逃避的な思考に偏ったりすることもあるため、うまくできない方や心配な方は認知療法についてカウンセラーへ相談しながら行うようにしましょう。


  • 完璧を求めない

高い理想を求めて現実とのギャップに苦しみ、欠点を抱える自分が嫌いな方は、様々なものごとに完璧を求めないようにする練習をするといいかもしれません。どんなに素敵に見えるものにも、どんなに活躍している人にも欠点はあります。

「~でなければいけない」「~べき」といったような考え方を無意識にしていることに気づき、その思考が本当に妥当なものであるか考えていくという方法があります。これも先述の認知療法で扱われる内容の一つです。


  • 他人と比較しない

成績や能力を他人と比較して劣っている自分が嫌いという人は、他人と比較せずに自分の中だけで長所と思うところを探してみましょう。自分の得意なことを取るに足らないものだと思うのは、やはり無意識に他人と比較してしまっているからでしょう。他人と比較すると、ある一面だけの優劣を比べることになるため、自分が誰かに比べて劣っていると感じやすくなります。


  • 自分の能力を高める

自分に自信がない方は、勉強したり本を読んだりして自分の能力を高めるのもいいでしょう。すぐに変化を感じられることは少ないですが、努力したことを褒められたり認められたりする機会が増えると、自分に自信を持ちやすくなります。先述のように、スモールステップで着実にできるところから始めてみましょう。


  • 人に相談する

家族や友人など、自分を受け入れてもらえる人と話すことで、ありのままの自分を認めてもらえる機会になります。また、もやもやした心の内を誰かに話すことで、すっきりとする効果(カタルシス効果)があり、自分の欠点を探してしまうマイナス思考を一時的に止めることができるかもしれません。


  • カウンセリングを受ける

カウンセリングでは、なぜ自分が嫌いなのか、どうすれば自分が嫌いで苦しい気持ちを解消することができるか、といったことをカウンセラーと一緒に考えていきます。先述の通り、認知行動療法と呼ばれる心理療法を取り入れたカウンセリングでは、自分を好きになれない原因の一つである思考の癖について、取り扱っていくことがあります。興味のある方は、一度カウンセラーに相談してみてください。

まとめ

自分が嫌いな人は、完璧主義やマイナス思考といった考え方の癖に苦しめられている場合があります。スモールステップで自信をつけていくことや、カウンセリングを活用して自分と向き合ったり、思考の癖に気づいたりすることで、自分を好きになることができるかもしれません。

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<参考文献>

神原広平 尾形明子(2015)認知機能がネガティブな自動思考・スキーマに与える影響,行動療法研究,41(3),pp.215−223
自分が嫌い・自己嫌悪のカウンセリング
このコラムを書いた人
オンラインカウンセリングうららか相談室運営スタッフ
うららか相談室スタッフ
うららか相談室の運営担当です。カウンセリングに関する疑問・知識や活用方法について、初めての方にもわかりやすくご案内します。
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