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  1. 怒りっぽい人の特徴とは?イライラの原因と改善方法

怒りっぽい人の特徴とは?イライラの原因と改善方法

更新日 2024.10.03
自身の性格・能力
うららか相談室

いつもイライラして怒りっぽくなってしまうことにお悩みではないですか。できれば心穏やかに過ごしたいのに、ちょっとしたことでイライラしてしまったり、些細なことで怒りっぽくなってしまうのは、何が原因なのでしょうか。また、改善する方法はあるのでしょうか。

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目次

- 怒りっぽい人の特徴

- 怒りっぽくなる原因

- イライラの改善方法

- 精神障害の症状である可能性も

- まとめ

怒りっぽい人の特徴

人が怒りっぽくなっているとき、どのような特徴を抱えていることが多いでしょうか。傾向について見ていきましょう。


◇ストレスがたまっている

ストレスがたまっている状態だと、どうしても些細なことでイライラしてしまったり、余裕がなくなって怒りっぽくなってしまいます。例えば、休みたいのに休めない、ゆっくり過ごす時間がない、学校や職場に苦手な人がいて毎日顔を合わせる、育児で寝不足が続いている、といった状態だと、ストレスが発散されずにたまっていき、怒りっぽくなってしまいます。


◇過去のことをよく覚えている

過去のことをよく覚えている人は、過去にあった嫌なことを引きずって、何度も思い出しては、そのたびにイライラしてしまいがちです。よく「根に持つ」といわれることがあります。過去にあんなことを言われた、こんなことをされた、というのを、相手の顔を見るたび、似たような出来事があるたびに思い出してしまい、怒りの感情を周りにぶつけてしまいます。特に、自分が優位に立っているときではなく、自分が劣勢の立場になったときに過去のことを持ち出してしまいやすい傾向にあります。


◇自己愛が強い

自己愛が強い人も、自分の思い通りにならないと怒りっぽくなってしまいます。誰しも自分の思い通りに事が運ぶといいな、と思うものですが、自己愛が強すぎると、怒ることで周囲の人に意見を通そうとしてしまいます。また、自分が中心にいないと気が済まない人は、他の人が注目されていたりすると、怒りの感情が沸いて怒りっぽくなることもあります。

強すぎる自己愛によって日常生活に支障をきたしている場合、パーソナリティ障害の診断を受けることがあります。


◇自分に自信がない

自分に自信がない人は、自信がないことを悟られまいとして、弱みを見せないように相手を威嚇して怒りっぽくなりやすいです。容姿や能力にコンプレックスを抱えている人は、そのコンプレックスに関する話題に触れられそうになると、自分を否定されるような気がして怖くなり、怒りっぽくなってしまうことがあります。

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怒りっぽくなる原因

怒りっぽくなる特徴や傾向はどのようにして引き起こされることが多いでしょうか。根本的な原因について見ていきましょう。


◇余裕がない、忙しい

ストレスがたまって怒りっぽくなる原因として、忙しい、余裕がない、ということが挙げられます。人間誰しも忙しくて余裕がないと、ストレスがたまりやすくなり、ちょっとしたことでイライラしてしまうのです。余裕があれば気長に待てることでも、余裕がないとストレスに耐えられずせっかちになったり、早く終わらせたくて焦るため短気になり、怒りっぽくなってしまいます。


◇幼少期の環境に問題を抱えている

強い自己愛により怒りっぽくなる原因として、幼少期や過去の環境に抱えていた問題が挙げられます。

幼少期に、悪いことをしたら注意される、という学びを繰り返すことで、前頭葉が刺激され、怒りの感情を徐々にコントロールできるようになります。幼少期に甘やかされて育ってしまうと、我慢をする、自分の感情をコントロールする、ということをあまり学ばずに大人になってしまいます。また、逆に厳しすぎたり、虐待を受けていたという場合も、前頭葉の萎縮が見られ、感情のコントロールが難しくなることがあります。

強い自己愛によって、日常生活に支障をきたしやすい自己愛性パーソナリティ障害は、養育者が批判的すぎたり甘やかしすぎたりしていたことやトラウマが原因である可能性が考えられています。


◇完璧主義

「こうでなければならない」というルールや考え方を持っていると、それがちょっとでも守られないとイライラしたり、不安になったりしてしまいます。また、自分だけでなく周囲の人にもルールや考え方を守ってほしい、と思っている場合、さらにイライラして怒りっぽくなる機会が増えてしまいます。「すべき思考」「全か無か思考」と呼ばれるもので、考え方の癖がストレスの一つの要因になっていると考えられています。


◇悪いほうに解釈する癖がある

同じ現象に対しても、ポジティブに前向きに捉える人と、ネガティブに悪い方へ捉える人がいますよね。悪いほうへ解釈してしまう癖があると、他人の言葉や態度が、自分を否定したり批判したりしているように感じられることが多くなります。例えば、職場で上司に注意されたとしましょう。ポジティブな解釈をすれば、上司は時間を割いて指摘してくれて、部下のことをちゃんと見てくれてる人だな、次から気をつけよう、と思えますが、悪いほうに解釈してしまうと、自分は嫌われているから怒られたのではないか、実は陰で悪口も言われているのではないか、などと考えるため、怒りの感情が湧きやすくなります。


イライラの改善方法

では、怒りっぽくなるのを改善するにはどうしたらいいのでしょうか。


◇ストレスを発散する

ストレスがたまって怒りっぽくなっている人は、ストレスをうまく発散しましょう。休みを取って少しゆっくり休んだり、趣味を楽しむ時間を作ったり、身体を動かしたりすることで、ストレスを発散できるように意識してみましょう。


◇他人との比較をやめる

自分と他人を比較すると、劣等感やコンプレックスを抱えやすくなってしまいます。あの人より成績が悪い、みんな出世しているのに自分だけ遅れているなど、比較して劣等感やコンプレックスを抱くことで、焦ることも多くなり、気持ちに余裕がなくなってしまいます。

人は誰しも長所と短所があり、短所の部分はどうしても人と比べると劣っているように感じてしまうものです。しかし、長所に目を向ければ、自分にしかない魅力がたくさんあるはずです。短所にばかり目を向けるより、長所を伸ばすことに目を向ければ、焦って怒りっぽくなることが減るでしょう。


◇ポジティブに解釈するようにする

よくネガティブに解釈してしまう癖がある人は、ポジティブに解釈するように意識してみましょう。会社で怒られたとしても、怒られるということは期待されているということだから、次から気を付けよう、と解釈してみたり、友達がなんとなく冷たい態度だと感じても、もしかしたら何か嫌なことがあったりストレスがたまっているのかもしれない、と基本的に良い方に解釈するようにすれば、怒りの感情が湧きにくくなります。とはいえ、ポジティブに解釈しよう、と思うだけで考え方を変化させるのは難しいことです。この場合、自分が怒りっぽくなってしまった出来事を振り返って、そのとき感じたことを書き出し、他の捉え方ができないか考えるという訓練が効果的です。一人でこのような取り組みを行うのもいいですが、嫌なことを思い出してストレスがたまったり、他の考え方を導くのが難しいこともあります。セラピストや医師、カウンセラーと「認知行動療法」という精神療法を行うことによって、上記のような取り組みを進められ、思考の癖によるストレスを着実に改善することができます。


◇自分にも悪いところがないか振り返る

イライラしてしまったとき、自分にも悪いところがないか振り返ってみましょう。自分の意見ばかり押し通そうとしていなかったか、相手の気持ちや考えにしっかり耳を傾けたか、思い返してみてください。周りが言うことを聞いてくれない、思ったように動いてくれない、ということでイライラしていなかったでしょうか。

しかし、家族や友達であっても、相手には相手の考えや価値観があります。それを無視して自分の思いばかり通そうとすると、自分が怒りっぽくなるだけでなく、相手からもだんだん距離を置かれてしまうかもしれません。

相手に自分の価値観を押し付けていなかったか、自分のことばかり考えすぎていなかったか、振り返るようにすることで、次に同じようなことでイライラしないようにするための学びにつながります。

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精神障害の症状である可能性も

イライラして怒りっぽくなることは、もしかすると以下のような精神障害などの症状が影響しているかもしれません。


◇双極性障害、躁病

躁うつ病(双極性障害)や躁病において、極端に気分が高揚している躁状態では、大胆な決断や破滅的な行動が目立つほか、反論されたりすると激昂する傾向が見られます。


◇統合失調症

統合失調症では、無自覚的な幻覚や妄想といった症状により、怒りやすくなることがあります。


◇強迫性障害

強迫性障害は、自分でも合理的ではないと感じているにも関わらず、頭から離れないとらわれ(強迫観念)があり、不安を払拭するために確認行為や儀式的な行為(強迫行為)を行わざるを得なくなる障害であり、こだわりは一口に性格や考え方の問題とはいえません。

強迫性障害の人は、自分だけでなく周囲の人にも、同じこだわりを強要しやすいです。ドアノブを触ったら必ず手を洗ってほしい、リモコンを置く位置・角度を変えないでほしい、など自分だけではなく家族や友人、周囲の人にもそれを守ってほしいと思いやすいです。そうすると、それを守ってくれなかったときに、周囲の人に対して、怒りの感情を抱いてしまうことがあります。


◇依存症

アルコール依存症などでは、依存の対象を切らしているときや、依存している行為をやめるように指摘されたときに、イライラしたり怒りっぽくなったりする傾向があります。


◇その他

摂食障害で体重が減らないときや、女性のPMS(月経前症候群)・閉経前後なども、イライラしたり怒りっぽくなることがあります。


上記の障害や不調は、適切な治療によって十分に改善が可能です。

もし、自分ではよく分からないけど精神障害かもしれない、と思った方は、医療機関や専門家へ相談されることをおすすめします。

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まとめ

怒りっぽいということにより、本人は多くのエネルギーを消費するため疲れやすくなってしまいますし、周りの人も対応に困ってしまうことがあります。

怒りっぽいのを治したい、という方は、ストレスをなるべく他のことで発散したり、他人と自分を比較していなかったか振り返るようにするなど意識してみましょう。一人で自分と向き合うのもいいですが、カウンセリングを活用して、怒りっぽくなる原因をカウンセラーと一緒にさがし、解決策を考えていけると着実に自分を変えていくことができます。

ただし、怒りっぽくなるのは、特定の精神障害の症状でもあるかもしれません。日常生活を送るのに支障をきたしている、やめられない習慣がある、他人から受診を勧められるなどの場合には、適切な治療を受けることによって、イライラが軽減することができます。

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このコラムを書いた人
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