仲のいい友達のはずなのに友人関係に疲れてしまった、そのように感じる人は少なくありません。
職場の人間関係であれば、仕事上の付き合いだからと割り切ったり、転職することで関わらなくなることもありますが、友達だとそうはいきませんよね。大事な関係だからこそ、言いたいことが言えなかったり、悩みを抱えたりする人は多いです。
では、友人関係に疲れるのはどうしてでしょうか。また、友達付き合いのストレスをなくす方法はあるのでしょうか。
目次
- まとめ
仲がいいはずの友達なのに、遊んでいると疲れる、気を遣ってしまう、と感じる人は少なくありません。
多くの女性は、大人になると彼氏や結婚、子どもの有無によって話したい内容が変わってきます。学生の頃は毎日一緒に過ごし、似たような悩みを共有していても、社会人になるとそれぞれの環境が大きく変わっていくので、悩みの種類や価値観も異なるものになる可能性があります。結婚している人からすると、独身の友達のことが自由でうらやましく感じ、独身の人は、早く結婚している友達がうらやましく感じることもあるでしょう。妊活中の人は、子どもがいる友達をうらやましく思うかもしれません。そうした「うらやましい」という気持ちを悟らないようにするため、必死で気を遣って疲れる人は少なくありません。
多くの男性は、勤めている会社や出世願望の有無などによって、価値観が異なり、友達と話したい内容が変わります。久しぶりに友達と会うと、いい会社に勤めていることや年収が高いことを自慢されたと感じたり、あるいは自慢してしまっているのではないかと考えたりすることが多くなります。
仲がいいからこそ、「相手に嫌われたくない」「空気を悪くしたくない」と思い、言いたいことが言えず、ストレスや疲れをためてしまう人は少なくありません。
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◇価値観や考え方が違う
価値観や考え方が合っていないと、話す内容に気を遣わなければならなかったり、相手の価値観を押し付けられたりして、友人関係に疲れてしまいます。お互いに価値観や考え方が違うことを認め合っていて、その上で仲がいいのであれば、それはとてもいい友人関係が築けているといっても過言ではないでしょう。ですが、相手の価値観に合わせて話をしていたり、相手の考え方を押し付けられたりしていると、ストレスがたまることになります。
◇自分のことを話すのが苦手
友人関係に求めるものとして、「自分の話を聞いてもらいたい」という人もいれば、「相手の話を聞くだけで楽しい」「一緒にいれるだけで楽しい」という人もいますよね。後者の場合、自分のことを話さなければいけない状況になると、ストレスを感じることが多くなります。
「友達と二人で会うのは楽しいけれど、複数人で会うのは疲れる」という人は、当たり障りなく自分の話をするのが苦手であることも少なくありません。
自分のことを話すのが苦手だと、話題を振られてもうまく話せず、相手が友達であっても疲れてしまいます。
◇一人でいるのが好き
そもそも一人でいるのが好きな人も多く見られます。仲のいい友達でも年に何回か会えれば満足に思い、普段は一人でいるのが好きな人は、頻繁に遊びたがる友達がいると、誘いを断るのが申し訳なく感じて、ストレスを抱いたり、断ると友人関係が悪くなると思い、無理をしたりして疲れやすくなります。
◇人にどう思われるかを気にしすぎている
人にどう思われるかを気にしすぎていると、相手の顔色を伺うことばかりになり、友人関係に疲れるでしょう。
といったことが気になると、自分の発言の1つ1つにも気を遣って疲れてしまいます。
嫌われたくない、良い人でいたい、という思いが強いと、相手によって発言内容を変えたり、自分の意見を我慢しなければならなかったりするため、ストレスがたまってしまうでしょう。
友人関係に疲れたら、友達と距離を置いて、ゆっくり一人で過ごしてみましょう。一人で過ごすことで、友人関係に疲れた原因を見つめ直すきっかけになりますし、一人の時間が長くなると、友達に会いたいと自然に思うようになるでしょう。
ストレスがたまっている人は、発散を心がけてみましょう。カフェでゆっくり過ごしたり、カラオケで声を出したり、美味しいものを食べるのも効果的です。ストレスを発散することで、落ち着いて自分の気持ちと向き合うことができ、友達とどう付き合っていきたいのかを、冷静に考えることができるでしょう。
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◇自分のことを振り返ってみる
相手の言動に対して気になるところがありながら、意外と自分のことを振り返れていないかもしれません。相手の気分を害することをしているかもしれませんし、自分が気を遣いすぎていることが相手にも伝わってしまったために、相手からも気を遣われているというケースもあります。どんなに仲良くなっても、礼儀や気遣いは必要ですが、過剰に気を遣ってしまっているのであれば、それが原因で関係性が良くならないのかもしれません。友人関係に疲れたときは、自分のことも振り返ってみましょう。
◇適度な距離感を保つ
良い友人関係を築くためには、適度な距離感も必要です。どんな友達であっても、他人である以上、100%理解し合えるということはなく、意見が合わない部分や、価値観が異なるところもあるでしょう。
そうした異なる価値観を全て気にしていると疲れてしまいますので、例えば、親友以外の友達には、自分の意見を伝えすぎないようにしたり、会う頻度を減らしたりして、自分の付き合いやすい距離感を見つけてみましょう。
◇本当に言いたいことはしっかり伝える
自分の意見を全て通すのは、わがままになってしまうので避けたほうがいいですが、本当に言いたいことは、しっかり伝えるようにしなければ、良い友人関係を築くのは難しいでしょう。本当に嫌だと思ったことや、断らなければならないようなことは、はっきりと伝えるようにしましょう。
相手も、最初は拒否されたと感じて戸惑ったり、嫌な思いをしたりするかもしれません。ですが、良い友人関係を築こうと相手も思ってくれているのであれば、あなたの意思を尊重してくれるでしょう。
◇相手に勝手な期待を抱かない
友人関係で疲れないためには、相手に勝手な期待を抱かないことも大切です。
きっとこうしてくれるだろう、こう思ってくれるだろう、と期待してしまうと、予想と違ったときに、ストレスや疲れを感じることが多くなります。どれだけ仲良くなったとしても、相手に勝手な期待をせずに接することで、良い友人関係を築けるでしょう。
◇無理して付き合わない
気が合わないと思った人との関係性が少し悪くなったとしても、大きな問題がないのであれば、無理して付き合わないのも一つの手です。
友人関係といっても、実際は様々な関係性があるでしょう。学生の頃からの長い付き合い、二人だけで会うような友達、複数人で仲が良いグループなど、多くの種類の関係性が考えられます。これらを全て同じように考え、無理して付き合うのは肉体的にも精神的にも厳しいものです。
◇本当の親友は1~3人で十分と知る
友達は多いほうがいい、できる限りの人と仲良くしたほうがいい、という思い込みが抜けない人もいますが、本当の親友は1~3人いれば十分です。つらいときに味方になってくれる、必ず助けてくれる、と思える人が1人いれば、ほかの友達を多く作る必要はさほどありません。特に理由なく、できるだけ多くの人と仲良くしたい、という思いから疲れをため込んでいる人は、本当の親友は1~3人いれば十分で、あとは無理して仲良くする必要はない、と割り切りましょう。
仲もいいし気も合うけれど、友人関係に疲れることは少なくありません。どれだけ仲がよくても、他人には多少なりとも気を遣うものですし、これまで仲良かったとしても、お互いの価値観や考え方が変われば、話が合わなくなることも珍しくありません。
ストレスにならない友人関係について考えるのであれば、味方になってくれる親友が1~3人いれば十分です。他の人間関係については、自分が気を遣って疲れてまで仲良くしたいのか、いい距離感を保てないか、ということを考えてみるといいでしょう。