カウンセリングというと、ストレスや心身の不調がある人が受けるもの、病院にいくほどでもないけれど人に言えない悩みがある人が行くところ、そんな印象をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。また、長い期間、通わなければ効果がないというイメージもあるかもしれません。
カウンセリングという言葉を知っていても、実際に体験してみないと、どのように役に立つのか想像がつきにくいと思います。
私自身の経験では、心身の不調や悩み事の大小にかかわらず、心理的な援助によって、その人が自分らしく生きることができるようにお手伝いすることだと感じています。
ですから、夢を叶えたい人、目標を達成して自分を成長させたい、自己実現したいという人にもお勧めなのです。
今回は、くじけそうになったときの心理面からのアドバイスと、カウンセリングの活用方法について解説します。
目標や夢に向かって進んでいるとき、くじけそうになったり、どうしたらいいかわからなくなること、ありませんか?
そんなとき、心を少しでも強くするためのポイントをまとめてみました。是非、参考にしてみてください。
●目標や夢を選んだときの気持ちを思い出してみる
目標や夢を選んだときの自分を思い出してみましょう。懐かしさや新鮮さにより、気持ち新たに取り組めるかもしれません。少し違うな、今の自分にふさわしくないなと感じるときは、修正するのも一つの手です。
●スモールステップを見直す
スモールステップは設定していますか?スモールステップとは小さな階段という意味で、最初から高い目標を掲げるのではなく、細分化した小さな目標を達成しながら、ゴールである大きな目標に近づいていくことを言います。最初に設定したスモールステップに無理がないか、現状とずれていないか、見直してみましょう。何かヒントを見つけたら、気分も変わり、ストレスが減るかもしれません。
●具体的に考えてみる
対策を練るには、具体的に考えることが重要です。頭や心の中にあるものを、言葉や絵など、目に見える形で書き出してみましょう。順番も内容もバラバラでかまいません。書いたものを見るという第三者の視点が生まれ、新しい発見があるはずです。
●失敗と仲良くなろう
失敗を後ろ向きなものとしてとらえると、失敗したことを遠ざけたくなり、そこから得られる大切なヒントを逃してしまうかもしれません。それはとても残念なこと。失敗を怖がらず、失敗と仲良くなりましょう。
●くじけそうな自分を許す
夢や目標をあきらめないことは大事ですが、「絶対にあきらめてはいけない」と自分を追い詰めると、苦しくなり、投げ出したくなります。くじけそうな自分を許してあげましょう。そういうゆとりがあるからこそ、あきらめずにいることができるのです。気持ちを緩めたら、ワクワク感を取り戻せるかもしれません。
●自分を応援しよう
自分を励ましたり応援できる一番の味方は“自分”です。自分を信じて応援の言葉をかけてあげましょう。声に出して言うと自分で聴くことができます。手帳やスマホで文字に残すというのも、いつでも見ることができるのでお勧めです。
●もう一度スモールステップを考える
ここまでのポイントをいくつか試してみると、新たな視点や気持ちのゆとりが生まれ、以前とは違う発想やイメージが浮かぶことが期待できます。もう一度スモールステップを考えてみましょう。
カウンセリングを通じて、自身の内面とじっくり向き合ってみませんか?
うららか相談室では、あなたの「変わりたい」という気持ちを、臨床心理士などの専門家がしっかりとサポートさせていただきます。
くじけそうなとき、行き詰まったとき、カウンセリングを受けてみるという方法があります。
身近な人に相談すると、どうしてもその人の価値観でのアドバイスになるので、せっかく親身になってもらっても、しっくりこないこともありますね。
自分だけで考えると堂々巡りになってしまい、自己嫌悪に陥ることも。
そんなときは、カウンセリングを活用してみてはいかがでしょうか。
臨床心理士とは・・・
悩みを抱える人との対話をベースに、精神分析や心理療法を使って問題の解決をサポートする「こころの専門家」です。
うららか相談室には、多くの臨床心理士が在籍しています。
メッセージ・ビデオ・電話・対面、あなたが一番話しやすい方法で、悩みを相談してみませんか。
●伴走者としての役割
カウンセリングにはいろいろなアプローチや手法がありますが、基本的には、相談者が自分の気持ちや考えを言葉で表現し、カウンセラーは、話された内容に耳を傾け、その考えや気持ちに寄り添うことを心がけます。
言葉で表現するというと、先述の「具体的に考えてみる」で述べた、「書く」という方法と似ていますが、ひとりで取り組むのとは違い、カウンセリングでは、表現した気持ちや考えを受け止める相手がいます。
表現された気持ちや考えを大切にしながら、カウンセラーとの対話を通して、自分では気づいていなかった考え方やとらえ方のクセに気づいたり、ぼんやりとしか見えていなかった思いがはっきりと感じられ、自分自身や状況について理解を深めていくことができます。方向性や進め方が明確になると、モチベーションも上がります。
このように、目標の確認やスモールステップを一緒に考えるなど、相談者に伴走するというようなイメージがしっくりくるかもしれません。夢や目標に向かって進んでいるときに、自分ひとりではないという感覚があることは心強いものです。
●判定や評価をしない安心できる場
ものごとを考える基準となる物差しや価値観は人それぞれなので、ある人にとっては良くても、別の人にとってはそぐわないこともあります。
また、ふだん自分にとって馴染みのあることが正しいように感じてしまうものです。
富士山も、山梨県側から見るのと静岡県側から見るのとでは違う姿が見られますが、どちらが正しい富士山かは言えないですね。
カウンセリングは、良い悪いとか、何が正しいかなどの判定をする場ではありませんし、秘密も守られます。
安心して自由に話すことができるからこそ、何かに縛られずいろいろな方向から考えることができるので、自分らしい気づきが生まれたり、自分にとって大切な意味を見出す可能性が広がります。
●自分の成長を実感でき、新たな力が湧いてくる
気づきや意味を見出すということは、幅が広がるとか、奥行きが深まるとか、新しく何かを得ることであり、成長でもあります。
このように考えると、夢を叶えるから成長できる、目標を達成しないと自己実現できないともかぎりません。その過程で体験する様々な気づきによって成長があると言えるでしょう。けれども、自分にとっては当たり前のことだったり、失敗としか思えない体験は、そこに貴重な発見があるにもかかわらず、自分ひとりでは気づきにくいものです。そんなとき、カウンセラーと一緒に探すと見つかるかもしれません。
今の自分がどのような成長を遂げているかをカウンセリングで確認することができたら、自信をもつことができ、目標や夢に向かう新たな力も湧いてきますね。
さらに、相談者とカウンセラーの共同作業という体験によって、“自分自身を支える自分”を育てることにもつながります。“自分自身を支える自分”は、これからのあなたを支える心強いサポーターになってくれることでしょう。
夢や目標には、今の自分を変えたい、可能性に挑戦したい、自分の力を試したい、誰かの役に立ちたい、そんな思いが込められているのではないでしょうか?
結果を出さなければ意味がないとか、夢を叶えなければ意味がないと言う人もいるかもしれません。
でも、人生は結果を出すことがすべてではありません。夢や目標達成に向かう過程で体験したすべてのことが、心の栄養となり、強さとなります。
一人で頑張ってきたけど自信がなくなってきた、本当は何がしたいのかわからなくなってきた、という方はぜひ一度、カウンセリングを活用してみませんか?